初恋…なんですか？ 【ハイキュー】【日向翔陽】

音駒 ページ10

明日、音駒との練習試合に行く。

実は、とっても楽しみ！

みんなにはまだ言ってないけど、音駒にはわたしの幼馴染がいるの。

会うのがちょっと久しぶり。

練習試合は、3連休にあって、泊まりがけだから、私たちがご飯も作らなきゃいけないんだよね？
大変だぁ。


『ただいま、お兄ちゃん！』


葵「おかえり。バレー部マネ生活はどう？」


『うん、充実してるよ！』


葵お兄ちゃん。
ちょっぴりシスコンだけど、いいお兄ちゃんだ。


『そういえばね、今週末に、音駒に行くの！』


葵「音駒！あの子がいるとこじゃないか！」


『そうなの、すごい偶然だよね』


エプロンをつけて、晩御飯準備をする。
たまに忘れてて焦がしちゃうこともあるけど、それ以外は料理上手い方だと思う！


葵「そういえばさ、この前帰るときA見かけたんだけど…」


『え？そうなの？』


葵「なんか、オレンジのやつと帰ってたよな…？」


でたー、シスコン！
わたしが男の子と話してたら以上に反応するんだよ！
こういう時は、慌てずに、平常心を保つのが一番。

冷静に、冷静に、


『ああ、日向くんのこと？日向くんは、わたしの帰り道の途中に家があるから、自然と一緒になっちゃうんだよ』


葵「彼氏じゃないよな？」


『違うよー』


葵「ふーん」


心臓はうるさいけど、なんとか誤魔化せたみたい。
前にもこういうことあったけど、こんなにもピンチになったのは初めて。

いつもはもっと平常心を保てるのに、わたしの演技力も落ちたものね。


『ほら、ご飯できたから食べよ。』


葵「うん、いただきます」


『いただきます』


ふぅ、お腹いっぱい。
今日はちょっと塩気が多すぎたかな？


葵「今日はもうそろそろ帰るわ、ばいばい」


『うん、ばいばい』


葵「なんかあったらにいちゃんに電話するんだぞ？」


『なんかあったら警察に電話するよ』


お兄ちゃんはちょっと苦笑いをして、帰っていった。

今日は早く寝なきゃ。明日は早いし。

わたしはちゃんとした人だから、夜のうちに明日の準備をして、今日はちょっと早めにベットに入った。

怖いぐらいに静まり返った部屋が怖かったから、無意味にラジオをつけて寝た。

くまのぬいぐるみをぎゅっと抱きしめる。

昔みたいに誰かの暖かさを感じて寝たいな、なんて思ってしまう自分がいる。


月の光が、わたしの目元を照らし、ちょっとだけ、涙あとが目立ってしまった。

幼馴染→←目で追ってるもの

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す