しょっぱい卵焼き。 ページ42
蜜「まぁ、いいや。個人情報だしな」
そう、蜜音は、約束はちゃんと守る、いじめは許さないという、いい奴系ヤンキーなのだ。
蜜「でも、だれかが日向狙ってるって聞いたぞ。取られないようにな」
…っ！
周りから、音が消えたように立ち尽くす私に、蜜音は、
蜜「まぁ、頑張れよ。私はAを応援するから」
と、ちらっと八重歯を見せ去っていった。
さすが、女子に告白されたことがあるイケメンだ。
まぁ、でもわかってた。
翔陽くんみたいないい人、きっとほかに好きになっちゃう人がいるんだろうなって。
でも、翔陽くんだけは譲れないの。
だって、大好きだから。
ぎゅっと拳を握りしめ、教室に帰った。
…
お昼ご飯の時間。
私は、我ながら大胆な行動に出ることにした。
できるのかわかんないけどさ…
付き合ってしばらく経って、もう、いいんじゃないかって。
『お昼ご飯一緒に食べよ！』
日「ん？いいぞ！」
まぁ、他の人にも全く同じ反応するんだけど…
『なんか…一緒にお弁当食べるの初めてだね』
日「そうだっけ？」
おにぎりのご飯粒をほっぺたにくっつけながら首を傾げる。
『うん、っていうか、おべんとうついてるよ！このへん』
口元を指で示す。
翔陽くんが、口元を拭ってほんとだとご飯粒を口に入れた。
日「Aのお弁当うまそう…！」
『そう？へへへ、ありがとう。卵焼き一個あげる』
日「え？マジで？やったぁ！」
『はい、あーん』
日「あーん？」
翔陽くんが反射的に口を開けた。
その口の中に、醤油で味付けしたしょっぱい卵焼きを突っ込んだ。
翔陽くんはしばらく、どうなったか理解できなかったみたいで、ちょっと時間をおいて反応した。
日「ふぇっ！？！？う…うまい…」
『よかった…』
お弁当に入っていたミニトマトよりも赤くなる私たち。
正直、なんで自分にできたのか、今でもわからない。
クラスのみんなも唖然、呆然。
「ちょちょちょっと待って、お前ら付き合ってたの？」
日「う、うん…」
「マジかよ！」
「見せつけんなよな、リア充！」
周りから冷やかす声が聞こえる。
まぁ、こうなるんだろうなってわかってた。
「よかったなぁ、日向！」
純粋に喜んでくれる人もいれば…
「ちくしょー！日向に先越された…」
悔しがっている人もいるし、
「日向くんのこと好きだったのにぃ！Aちゃんひどぉい！」
泣き出す子もいた。
しばらく、あの子の友達に睨まれら日が続くだろう。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 116人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なつたね(プロフ) - あははははさん» ありがとうございます！！そんなに褒めていただけるなんて…嬉しい限りです！wi-fiが早く治ることをお祈りいたします…日向最高！ (2021年1月1日 18時) (
レス) id: b5f72c725d (このIDを非表示/違反報告)
あはははは - 作者さん……めっちゃオモロイです！やっぱ日向かっこいいっすよね！！あと作者さんのお話ギャグ線高くてすきっス！この小説面白すぎてお家のwi-fi壊れても他のネット環境のとこいってみてまいますー！これからも頑張って下さいナ☆あ、ちなみに妾の推しは日向じゃ☆ (2021年1月1日 11時) (レス) id: 0050c00856 (このIDを非表示/違反報告)
なつたね(プロフ) - 名無し46826号さん» あざっす！！ (2020年9月8日 21時) (レス) id: b5f72c725d (このIDを非表示/違反報告)
名無し46826号(プロフ) - なつたねさん» めちゃくちゃオモロイっす！！！！ (2020年9月8日 21時) (レス) id: a3e121aa31 (このIDを非表示/違反報告)
なつたね(プロフ) - 名無し46826号さん» あ、ありがとうございます！？すっごく嬉しいです！私は、ただ自己満足なだけなんですが…こんな風に思ってもらえるなんて！今日が寿命なのかな？ (2020年9月8日 7時) (レス) id: b5f72c725d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なつたね | 作成日時：2020年8月11日 16時
