その涙を拭いたい (ページ45)

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44話ページ45

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ー紫耀side

撮影を終え、1人で楽屋までの道を歩く
ジンと岸くんは2人での撮影があって、廉と海人は先に2人で楽屋に戻ってる

廉がさっき楽屋で見せた穏やかな笑顔
久しぶりにあんな笑顔見たな..

俺がきちんと真実を話せば、またあの綺麗な笑顔を見せてくれるのかな
許してくれないかもしれない、元の関係に戻れないかもしれない
それでも、同じメンバーとして遠くからならあの笑顔が見れる
俺が廉に出来る罪滅ぼしはそれくらいしかない
そんな事を思いながら歩き続けているといつの間にか楽屋の前にたどり着いていた

海「ねぇ、廉..。何でそばにいてくれないの？」

廉「何言ってんねん。そばにおるやろ？」

海「違うじゃん..。いるけどいないじゃん..」

廉「海人...」

沈んだ声で、悲痛さが伝わる海人の言葉と、いつもの口調だけど優しく伝える廉の声が聞こえてきてその場に立ち尽くす

海「ねぇ、廉はいつまでそのままでいるつもりなの？何で紫耀と話をしないの？」

廉「......」

海「俺、もう嫌だよ..！そんな廉見たくないよ！いつもの廉に戻ってよ！いつもみたいに俺の事見てアホやなぁって、笑ってよ..！」

廉「海人...ごめんな...」

俺は..廉だけじゃなく海人の事も追い詰めてたのか
きっと、海人だけじゃない、他のメンバーの事だって...

神「...紫耀？何してんの？」

紫「...ジン..岸くん..」

名前を呼ばれて振り返ると、ジンと岸くんが不思議そうな顔をしてこっちを見ている

紫「...いや..」

神「？？まあ、いいや。早く入ろうぜ？」

紫「ちょっ、今は...！」

神「.....どういう状況？」

ジンが制止も聞かずに開けた扉の先には、泣きながら廉を抱きしめる海人と、されるがままの廉がいた

戸惑いながら楽屋内に入る俺達を他所に、海人はゆっくりと立ち上がり一直線に俺の前に来る

紫「海人...」

海「紫耀も紫耀だよ。何で廉と話しないの？何でそのままにするの？俺、前に言ったよね？廉のそばにいてあげればって。何でそばにいてあげないの？」

紫「...」

海「紫耀にしか廉を元に戻せないんだよ？！もし...廉をこのままにするんだったら、俺が廉をもらうから。」

強い口調で言い切った後、海人は楽屋を出ていってジンもそれに続く
岸くんは俺の方を見て無言で1度頷いてから楽屋を出ていった

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皆様コメント本当にありがとうございます
お返事は返せていませんが全て読ませていただいてます