おはよう ページ4
RJ
「ロンジュンくんじゃあないかあ」
うるさいのがきてしまった。
「いつもこの電車？」
RJ「電車で喋る声量じゃねえな、お前は。」
声がデカすぎる。なんでこんなに元気なんだ。
しかも朝の電車はなんでこんなに人が多いんだ。
「わたし満員電車で壁ドンとかされるの夢なんだよね」
RJ「お前がツムツムをするための空間を作るつもりはないよ」
あからさまに嫌な顔をして舌打ちをされた。頭捻り潰してやろうか。
「今日の時間割知ってる？」
RJ「英語•数学•家庭科•古典•数学」
「英語かー」
RJ「ペアワークです」
「英語は得意なんだけどねー」
RJ「チソンが苦手なんだ」
「わたしは苦手じゃないよ。だけどが向こうがねえ」
チソンとAは隣の席になってしばらく経つけど一向に仲良くならない。喋ってない時間がないと死んでしまうAはチソンと話せないせいでしきりに俺がいる後ろの席を向いてきて鬱陶しい。
「わたしみたいな人苦手なんだろうね」
RJ「俺もチソンの気持ちはよくわかるよ」
「それは一体どういう意味かな」
正直意外だ。Aはおとなしい人の心を開くのがうまい。俺も無理やり心を開かれた。
「きっといい子なんだろうね。激チョロロンジュンくんと違って」
RJ「なんだとこら」
「事実じゃないですか。こんなに早く軽口叩いてくる人はいませんでしたよ。心開くの早すぎ、友達に飢えてたんだねえ」
RJ「ここが教室じゃなくてよかったな。十分な広ささえあればお前はもうこの世にいなかったよ」
でも友達に飢えていたのは確かだ。入学してすぐインフルエンザになった俺はスタートに完全に出遅れた。そんな時席替えがあってこいつの後ろの席になったのは幸運だったと思う。
「まあ後ろの席に君がいてよかったよ。いなかったらわたし退屈で死んでた」
そういって笑った。
こいつはこういうことをなんの恥ずかしげもなくいう
RJ「そういうの言って恥ずかしくないの？」
「恥ずかしくないんだよね、これが。ジェノにはそこがいいところだねって褒められる」
RJ「環境に恵まれてるんですね」
「君みたいな捻くれてる人を見るとしみじみ実感するよ」
RJ「申し訳ありませんねえ、捻くれてて」
「そんなところもいいと思ってるよ」
ほんとになんなんだこいつは
「あ、惚れないでね」
RJ「大丈夫。お前は下半身にくるものが全くない」
「ちょっとまて聞き捨てならん」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 201人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あ | 作成日時：2024年3月16日 18時
