本物の太陽 ページ13
HC
輪に加わったのはいいけど俺は絵が上手くないから2人が喋ってるのを一緒にしゃがんで聞いてるだけだった。
「わたしとナナちゃんとドンヒョクくんで受付するの」
RJ「うちのクラス、ナナなんていた？」
「ナジェミン」
RJ「あーね」
Aはよく人にあだ名をつける。
思い返せば小学生の時はみんなのことをあだ名で呼んでいた。高校生になってあだ名を使い続けてるのはAくらいで、高校生にもなってあだ名を使われ続けてるのは俺くらいだ。
俺がヘチャンになったのはいつだろう。
誰かが俺のことを太陽だって言ってたのは覚えてる。
Aは俺のことをヘチャンと呼んだことがない
HC「ナナっていいね。ジェミンにあってる」
「でしょー！人にあだ名つけるの好きなんだよねー。ロンジュンにもロンロンってあだ名つけたのにやだっていうんだよ」
RJ「可愛らしすぎて俺のキャラに合わない」
「その顔で何言ってんだ」
RJ「それ以上喋るなよ」
Aはロンジュンに怒られて唇を尖らした。
頭を下げたその時、Aのポニーテールの毛先に水色のペンキがついた。
HC「他にはどんなあだ名があんの？」
「ジェノはじぇのり、チョンロはロロたん。かわいいでしょ」
HC「チョンロはロロたんって感じしないけどな」
「するよ！」
わかってないなーって笑ってまた絵を描き始めた。
俺もそうやって笑って欲しい。
別の人にドンヒョクのこと何もわかってないんだなって言って欲しい。
HC「俺にもあだ名つけてよ」
「あだ名？もうあるじゃん、ヘチャンってあだ名気に入ってないの？」
HC「気に入ってるよ、でも新しいの欲しいからさ」
「んー、じゃあ、どんちゃんで」
HC「なんか適当じゃない？」
「しっかり考えたよー」
いつのまにか俺のことをドンヒョクの名前で呼ぶ人はいなくなって、俺はヘチャンになった。
この前友達になった隣のクラスの子は俺の名前をヘチャンだと思ってたらしい。
「どんどんどんちゃん、色塗りできる？」
HC「どんどんどんちゃんに任せて」
Aは俺のことをヘチャンと呼んだことがない
ちょっと前まで悲しかったけど、今はとっても嬉しい。
俺がドンヒョクってこと、忘れないで
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作者名：あ | 作成日時：2024年3月16日 18時
