story388 初の奉仕活動 ページ9
あれから１ヶ月が過ぎた
１ヶ月で私は歩けるまでに回復した
さすが 化け物と呼ばれただけある
脅威の回復力だ
最初は気づかなかったのだが
体質が変わったのか
髪の色が変化した
ピンクゴールド色に変わっていた
ちょうどリミッター時のピンクの髪と
リミッター解除時の金髪を混ぜたような色だ
私 水無 葉月は
星野の別荘で療養しつつ
政府 財前総理からの処罰が
くだるのを待っていた
塔子も雷門も私たちに会おうと
色々と手を尽くしているみたいだが
財前総理に止めてもらっている
あの日
エイリア岩石の破壊で
兄弟たちの半分を失った
覚悟はしていたけれど
体が治ってくると共に悲しみが押し寄せてきた
何故 自分は生きているんだろうと
運でしかないのだろうが考えずにはいられない
星野コーチ 星野泉もガイヤも
エイリア岩石破壊の反動に耐えきれなかった
その2人に関しては謎が多い
大人なのだから 私達はより体は丈夫なはず
確率の話を生死でするのは気が引けるが
兄弟の半分は生きている
だったら 彼らのうち少なくとも一人は
生きているはずだ でも 2人は…
調査はできないから考えてもムダなのだが
リハビリしかやらなければならないことが
ないとすると 暇で仕方がない
美実「葉月！」
私は自室の窓辺で外を見ながら考え事をしていた
そこへ車椅子に乗った美実がやってくる
「どうした？」
私は美実の元に駆け寄った
美実「財前総理から通達があったんだけど！
葉月！！見て！！」
私は美実から差し出された紙を受け取った
そこには驚きの処罰があった
「財前総理！どういうことですか！？」
私は別荘にある大きなスクリーンの部屋で
財前総理とテレビ電話をしていた
財前総理「どうもこうもない
まず最初の奉仕活動だ
響木監督に付いていき
FFIに向けた選手招集の手伝いをするんだ」
「それは通達を見れば分かりますよ！
そうではなく 何故この奉仕活動なのか
ということですよ！！」
財前総理「響木監督から依頼があったんだよ
選手招集にあたって数人に直談判する
その時に親父一人では萎縮してしまうだろう
ということでね」
「そりゃ オヤジに声かけられたら
ちょっと怖いかもしれないけど
円堂とか適任がいるじゃん…」
財前総理「とりあえず この件は決定だ
聞くところによると もう外には出れるのだろう」
「はい」
財前総理「なら問題ないだろう
響木監督も心配しているし
いい機会だ 元気な顔を見せてあげてくれ」
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作者名：風原 澪羅 | 作成日時：2019年2月16日 1時
