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カメラをずっと構えて ファインダー越しからずっと小さいものを見ていたせいか 目も疲れてきた。
いつの間にか 中島先輩もあんな遠くまで行っちゃってるし…
相変わらず 菊池先輩は1人どっか行ったままだし…
さっきまでは気にならなかった 暑さも目の疲れも 動物園の独特の匂いと…
いろんなものが混ざり合って 思わず、吐きそうになった。
今日は午後からの集合で 調子乗ってご飯全然食べてきてないのも原因かも……
たまに起こる貧血
でも、それはすんごいたまに。
年1くらいでなるんだけど、なんでこのタイミングかな……
「はぁぁ……」
目の前にあった柵に手をかけて しゃがみ込んだ。
最悪……
ぁ……あそこに自販機がある…
水でも飲めたら だいぶ違うと思う…、
けど、立ち上がった瞬間 大きな目眩がして 尻餅をついて転んでしまった。
持っていたカメラを守ったら ちょうどお腹のところにカメラが乗って 押さえつけられる感覚
今日は望遠レンズをつけてるなら尚更重い…
やばい、冷や汗も出てきた。
完全に貧血だ、
中島先輩……
気付いて……
電話、すれば気付くかな…、、
健人「Aちゃん……！？！？」
あぁ……気付いてくれた……
よかった……
健人「どうしたの！？大丈夫、？」
私に気付いた中島先輩はそばまで走って駆け寄って 顔を覗き込んでくる。
健人「顔、真っ青だよ……、
あそこの日陰のベンチで一旦休もう、」
少し周りを見渡した中島先輩が数メートル先にあるベンチを見つけて 指差した。
健人「歩ける？
肩貸すから、
カメラ、俺が持つよ」
カメラも中島先輩が持ってくれて なんとか、ベンチまで歩いてこれた。
健人「大丈夫？深呼吸しよっか、
菊池にも連絡する、」
あぁ、申し訳ないことをしてしまった。
せっかくの撮影会だったのに、
私のせいで……
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作者名：ゆう | 作成日時：2020年11月21日 21時
