きょもほく、くっつけてみた。

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Taiga








聞いてない聞いてない。




…こんなに痛いなんて!!






撮影で場所が指定されたから離れたけど、
痛いのってその瞬間だけじゃないみたい。


というか、むしろこっちの方が痛い。
ずーっと内側から殴られてるみたいな、鈍くて重たい痛み。






でも顔に出しちゃいけないし、メンバーにだってバレてはならない。



北斗の方をちらっと見ると、やっぱり辛そうだった。





「ん、ん〜っ、」




漏れそうになる声を必死で抑えて、それにばかり気を張っていたせいで撮影が終わる頃にはもうフラフラだ。





『撮影、終了で〜す！ありがとうございました〜！』



「っふぅ、」





早く北斗とくっつかなければ。



…何言ってんだ、俺。

まだ少し働く頭で、そんなことを考えていた。






「あっ、」





突如、目の前の視界がぐるぐると円を描いて回り始める。




"倒れる"


体が傾くのが感じて、次にくる衝撃に耐えようとした。






しかし衝撃は一向に来なくて、俺のふらついた体は、北斗の胸に行き着いた。





「ほ、くと…」




ぼやけた視界で目を向ければ北斗の心配そうな顔。でも、北斗も汗びっしょりだ。


北斗の手が、頭に伸びてゆっくりと撫でた。





北「具合、悪いみたいだから休ませてくる」





北斗の声と、仕草、全部が俺を落ち着かせて、おんぶされたまま目を閉じた。







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