【病系短編集】ひとりにしないで。(×JUMP)

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もうよく分からなくなった。
俺はなにがしたいのか、







意味もわからず暴れ続けた。









山「…ふぅっ…はぁ」



薮「やまだぁ、どうしたんだよ…




何があったんだよっ、」






薮ちゃんは汗だくで、


なんでだろう、涙を流しながら俺に問いかけた。








山「…おれ、いじめられててっ、その時から…




生きてる実感が欲しくて、血が出ると、あぁ生きてるんだなって…




そしたら止められなくなって、
みんなに言ったらみんなは俺のこと捨てちゃうと思った…」






薮「っぐすっ、…ごめんな、気づかなくて、


山田に一人で背負わせてっ、





生きてるって実感する方が難しいんだ。
時は簡単にすぎる。


俺たちが意識しなくても明日はやってくる。






でも周りにはみんながいて、自分もいる。



なんでもない一日を一緒に過ごす。






そしてまた、一日が終わる。




この繰り返しが生きる、ってことなんじゃないのかな、






生きる実感が欲しいなら、心の底から笑えばいい。









なぁ、だからっこんなことやめて…」






山「ただ怖かった。



この環境が変わってしまうのが、







でも決めたよ、おれ。








みんなと一緒に笑ってバカなことして、
一日を過ごすよ、




また生きてるって実感が欲しくなるかもしれない。





でもその時は頼っていいの？」







薮「…もちろん、




頑張ろうな、








言葉にするだけじゃ吐ききれない思いもあるでしょ、






ほらだから、今日ぐらい泣けばいいよ、」






薮ちゃんの胸で俺は泣いた。






とにかく何時間も泣き続けた。









永遠に変わらないことなどない、




そんなの分かってる。









でも変化の訪れがいつかなんて分からない。









その時まで俺はみんなと生きるよ。









だって、みんなが生きることを教えてくれたから。









"心の底から泣けるのも生きてる証拠"






ってね。









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