【病系短編集】ひとりにしないで。(×JUMP)

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俺の"この"ことは誰にも言ってない。








小さい頃に虐待されたり、いじめられてたことは言った。









でも、俺のすべてを打ち明けたらきっと俺を見捨てるでしょ？





だから言わない。








俺、一人になりたくないもん。



怖いもん。









あ、でもひとりだけ、





知念にはずっと昔にバレた。




高校が一緒で、さすがに傷を隠し通せなくて、









知念はあの時本気で怒ってくれた。



なんで自分を傷つけるのっ、て。








自分でも分からない、






なんでだろう、って。









でもやめようとすると体が震えるんだ。



俺は生きてる、って実感がないと前に進めないんだ。







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雑誌の撮影も終わり、帰る頃。



最近は仕事が忙しくて、そういう時に俺のあの行為は激しくなる。





知念が俺に近づいてくるのに、気付かなかった。









サッと知念が俺の腕をとる。






山「やめ、てっ…」




知「ねぇ涼介、どういうこと。



あの時約束したよね？自分のこと大切にしなきゃダメだよって、





まだやってたの、」






山「うるさいな、関係ないだろ」







つい、これ以上俺に触れて欲しくなくて冷たくなってしまった。







知「僕がどれだけ心配したのかわかってるの！？




なんで僕を頼ってくれないの！？






そんなに頼りない？僕じゃダメ？ねぇ、」








山「勝手に人の心配すんなよ」






知「あー、もういいよ、勝手にすればっ！」





山「こっちのセリフだよ、っ！」









ついカッとなっていつも後悔する。
俺はいつもそう、





やったあとに後悔する。









知念に怒られたあの時、やめてれば。





みんなに隠し事をするつらさ。









それはなくなってたのかな、









もう言い出すタイミングも失って、
言い出す勇気も出なくて、









おれ、もう見捨てられたかな、
って思ったら自分に生きている価値なんてない気がしてきて






山「ぅうっ、はぁ…はぁっ、あぁ」









今の息ができない状況が続いて、








心臓も止まればいいのに。









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