04. ページ5
【No side】
景光「う…うーん…」
諸伏景光は魘されていた
景光「ｶﾞﾊﾞｯ…))ハァ…ハァ…」
ｺﾝｺﾝｺﾝｯ…))
目が覚めて起き上がると、誰かが部屋の扉をノックしているのが聞こえてくる
景光「誰だよ？こんな時間に…夜中の2時だぞ？」
ｶﾞﾁｬ…))
景光「あれ？いない…」
扉を開けたもののそこには誰もおらず、少し部屋から出て見てみると、壁伝いに座り込んでいる幼馴染の姿…と、その横には茶髪の男が立っていた
景光「ゼ、ゼロ！？と…」
「お、久しぶりだな、ヒロ」
景光「…………もしかして“ハル”か…！？」
降谷の横に立っていたのは、メガネをかけていてわかりにくかったものの景光の昔馴染みである高宮春斗だった
降谷「ヒロ…知り合いか？」
景光「ああ…ハルは小学1年生の時まで俺の近所に住んでたんだけど…ハルが引っ越してからは会ってなくて……昔、“一緒に警察官になろう”って言ってて…入校式で探してたんだけど見つけられなくてさ…」
景光が春斗を最後に見たのは小学1年生の時
当時はメガネをかけていなかったため、遠目ではわからなかったのかもしれない
景光「って、そうじゃなくて…一体どうしたんだよ？ゼロ。そんな怪我して…」
春斗「コイツ俺らと同じ鬼塚教場の松田陣平って奴と喧嘩してたから、2人の鳩尾にストレート決めて気絶させた。左手だったとはいえこの短時間で目覚めるとは思わなかったんだけどな、コイツゴリラかよ」
景光「いやいやいやいやいやいや。
えっそれどういう状況…！？
というかそもそもなんでハルはそんなとこいたんだよ！？」
春斗「コイツらが喧嘩してたの俺の部屋の窓の前だったからな。うるさすぎて起きたんだよ」
つまり自分の安眠のためだったということだ
景光「ハル…お前相変わらずだな…
…まあ、とりあえず医務室から薬箱取ってきてやるから、俺の部屋で待ってろよ」
降谷「ああ…恩に着る…」
春斗「じゃあ俺はもう部屋戻るからなー」
景光「おう、ありがとな！ハル」
春斗は振り返らず、右手をヒラヒラと振って部屋に戻って行った
景光「…ん…？“俺らと同じ鬼塚教場”って…ハル教場一緒かよ！？」
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作者名：湊 | 作成日時：2023年4月29日 7時
