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【萩原side】
降谷「驚いたな…僕の拳を食らって、立っている奴がいるとはな…」
松田「へっ、そいつはこっちの台詞だぜ…パツキン野郎！！」
萩原「あのー…なんでコイツらこんなとこで喧嘩してんの…？」
「知らねぇ。とにかく右か左か選べ」
萩原「はい？」
一体何を言っているんだろうか彼は…
「早く」
萩原「じゃあ…右…」
「…不運だな、松田も」
何言ってんのマジで！？何の話！？
「まあいい、んじゃ松田が右な」
そう言った彼はスクッと立ち上がり、殴り合いをしている彼らの間に静かに入り込んだ
そしてその瞬間…
ﾊﾞｷｨｯ！))
萩原「……エッ……」
彼は降谷という金髪君と陣平ちゃんの鳩尾に、普通ならば鳴らないような音で拳を打ち込んだのだ
突然の拳に、殴り合いをしていた2人は苦しみ悶えその場に蹲った…というか数秒後に気絶した
その場一帯が沈黙に包まれると、2人を見つめた後に彼はこちらを向いた
「おい、松田連れて帰れ。俺は
いやそれは別にいいんだけどさ…そうじゃなくて…
萩原「もしかしてさっき右と左選ばせたのって…どっちを陣平ちゃんに向けるか的な…？」
俺はさっき“右”と言ったし、今陣平ちゃんの鳩尾に入った拳は“右”だった…つまりそういうことだろう
「？ああそうだけど…友達に右を選ばれるとは、松田も不運なもんだな」
つまりつまり、俺は質問の意味を理解せずに陣平ちゃんに右ストレートをお見舞いするように言ってしまったわけだ…無論彼は左より右の方が力が強いのだろう
…ごめん陣平ちゃん
そう思いながら俺は陣平ちゃんの腕を掴んで肩に回した
……だが、左を食らった降谷の方も一瞬で気絶してるし…まあ一緒か、そもそも喧嘩してた方が悪いしと自己肯定し、俺はその場を後にした
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作者名：湊 | 作成日時：2023年4月29日 7時
