02. case：松田 陣平 ページ3
【萩原side】
ｶﾞﾀｯ…))
萩原「ん…夜中の1時半…」
変な時間に目が覚めてしまった
警察学校に入学して枕が変わったせいだろうか
萩原「もう一眠りしよーっと…ﾌｺﾞｯ！？」
時計を確認して再び布団に潜ろうとすると、“ナニカ”に鼻を摘まれ上手く息ができずに飛び上がる
こんな体験は生まれて初めてだ、警察学校というのは何か幽霊でも住んでいるんだろうか
「おい、まだ気づかないのか？鈍い奴だな…」
萩原「っえ…」
“ナニカ”の正体は人間だったものの、暗くて顔がよく見えなかった
萩原「いや、鈍いっていうかなんていうか…誰…？」
いやその前に、コイツはどうやってこの部屋に入ってきたんだ…？
一応部屋には鍵がかかっている筈だが…え、かけ忘れた？
…いや、入学していきなりそのミスはありえないだろう、しかも俺はちゃんと鍵をかけた記憶がある
だとしたら、本当にどうやって…？
まさか本当に幽霊…？？
「俺の話はいいから、とにかく外に行くぞ。お前松田陣平の友達だったよな？」
いやよくないって、誰よ君、そんでどうやってこの部屋入ってきたの
沢山の疑問が浮かぶが、幼馴染の陣平ちゃんの名前が出てくればこんな平然としていられない
萩原「もしかして陣平ちゃん、何かやらかした？」
こんな時間にわざわざ俺の部屋を訪ねてくるのは陣平ちゃんのせいで迷惑被っている人間くらいだろう…もはや訪ねてないけど、不法侵入だけども
…警察が不法侵入とは…？
「桜の木の下で殴り合いしてる」
ほーん、殴り合いかぁ…まあよくあるっちゃよくあるこt…
萩原「
何がどうなったらこんな時間に殴り合いが始まるんだ
「だから友達のお前を呼びにきたんだろーが。迷惑だからさっさと持って帰ってくれ」
萩原「言い方…」
「早くしろ」
随分と不機嫌そうだな…
上着を羽織って外に出ようとすると、廊下の人感ライトで“ソイツ”の顔が見えるようになった
確か…同じ鬼塚教場の奴だ
メガネで真面目系かと思いきや茶髪で片耳に3つずつピアスの穴が空いている…ピアスそのものは着いていないけど
名前は…((「だから早くしろっつーの。さっさと戻って寝てぇんだわ」
さっきよりも不機嫌になったであろうその顔を見て、俺は急いでソイツに追いついた
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作者名：湊 | 作成日時：2023年4月29日 7時
