377. ゼロの執行人 ページ27
【樹side】
樹「______いやぁホントにビックリしたんだからね?いきなり電話から爆発音が聞こえてくるんだから」
原野「…」
警察病院にて
俺は原野さんの病室でベッドの横にあるパイプ椅子に座っていた
ベッドに横たわっている原野さんはかなりの不機嫌顔…まあ俺に対しては結構いつもだけど
今はただ怪我が痛いんだろうけどね、至る所に包帯巻いてあってミイラだし
爆発の時、破片とかで色々切っちゃったみたいで、それ以外にも骨折や打撲…とにかく重症だ
ちなみに原野さんは顎もやられたらしく、できるだけ喋るなと言われている
だから会話は筆談かスマホへの打ち込みが主だ、喃語みたいな感じで話してる時もあるけど
原野「…
古文かよ
樹「そういえば鑑識作業の結果、現場から爆発物は見つからなかったけど、爆発現場である厨房からは大量のガスが検出されたってさ。ガス爆発で片づけられそうだけど、どうにも引っかかるんだよねぇ」
ビルは完成したばかりだからガス漏れの線はないかと思ったけど、どうやらこのガス管は最新らしく、ネット上からガス栓を開け閉めできるらしい
そのシステムに最初から不具合があったとすれば、ガス漏れが起きる可能性もある
ネット環境が整うのが今日…だと言えど、やっぱり引っかかるね、俺の勘がそう言ってる
あ、どうやってこんな情報手に入れたかって?それは…
萩原〔コソッ今回は事故の可能性が高いねー、宮ちゃん?〕
ハギさんである
ハギさんは今捜査会議に出ているけど、電話を繋ぎっぱなしにしているのだ
それで俺にも情報が伝わってきている
まあ情報を流す代わりに、危険なことに首を突っ込まないという約束をしたわけだが、この情報得ようとしている時点で既に首突っ込んでいるのだ、ごめんハギさん
さっきから何度かハギさんが話しかけてきているが、俺はこちらの音声を切っているから原野さんとの会話もハギさんには聞こえていない
電話機器というよりもはや盗聴機器だ
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作者名:湊 | 作成日時:2022年5月29日 11時