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【原野side】
原野「んで?タチの悪い人気若手俳優さんは何の御用で?」
樹〔かなり重要な仕事中とか言いながら要件聞いてくれるなんて優しいね、原野さん〕
原野「はいはい、かなり重要な仕事中とか言いながら要件聞いてやるからさっさと言え」
勘違いのないようにしてほしいが、俺は別に嫌々樹に協力しているわけではない
ここまで手を貸しているのは全て俺の判断だ
高宮さんが亡くなった時に樹の手伝いは頼まれたし、最初こそ上司からの命令で監視することになっていた…しかもそれは“何よりも優先すべき”と命じられている
だが俺は、命じられずとも樹の味方になる運命だったんだろうと感じている
樹にも樹の家族にも、俺は救われてきた______
原野「______ガス…?」
樹〔?ガス?〕
間違いねぇ、今鼻を掠めたのは間違いなくガスの臭いだ
樹〔…
ねぇ原野さん、今どこにいるの?〕
だがなんでこんな所でガスの臭いが…?
樹〔今警備中なんだよね?重要な仕事ってことは“東京サミット”辺りかな?〕
東京サミットの会場でもあるここ、国際会議場…
!まさか…!!
原野「ピッ))全員聞こえるか!?今すぐ外に______」
樹〔______そんな所でガスの臭いって…そこ、ガス漏れしてたりしない?〕
樹の言葉が聞こえた直後のことだった
ドォォォォォンッ!!))
俺の身体は爆風で吹っ飛んだ
原野「痛ってぇ…」
ヤベェこれ骨逝った
原野「!スマホ…」
今ので手放してしまった…
…まずいな…俺のスマホには…______
?「うっ…」
原野「!大丈夫か…?」
そこにいたのは風見だった
風見「原野さん…!?原野さんの方こそその怪我…!」
そんなに話せるなら余裕で大丈夫そうじゃねぇか
原野「悪いが生きてるやつを避難させてくれ。動けなさそうなら手を貸してとにかく外へ。…外には降谷さんがいる」
風見「原野さんはどちらへ…!?その怪我ではあまり動かない方が…!」
確かにありえねぇくらいボロボロだわ
…だが、
原野「悪いが探しもんだ…頼んだぞ風見」
風見「原野さん…!」
“何よりも優先すべき”…その内容が入ったスマホを失うわけにはいかない…何よりも優先して取り戻さねぇと
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作者名:湊 | 作成日時:2022年5月29日 11時