【名探偵コナン】顔広すぎだよ、いくつの顔？ Part8 (ページ13)

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363. 紅の修学旅行ページ13

【樹side】

阿賀田さんは俺達がここにいることに大層驚いたようだった

阿賀田「ど、どうしてここが！？ま、まさか暗号を解いたのか！？」

新一｢ええ…
ポイントは暗号の頭に記された4つの黒い四角で囲まれてる白い十字部分…あれは京都の区の場所を示していて、文字は京都の地名の一部。文字の位置で、どの区の町名の何て読む漢字なのかがわかるって寸法だ！｣

樹「その法則に従えば、最初に西木さんに送られてきた暗号は、上京区坤高(こんたか)町の“坤”。中京区蟷螂山(とうろうやま)町の“螂”。上京区筋違橋(すじかいばし)町の“筋”。右京区化野(あだしの)の“野”。左京区上終(かみはて)町の“終”。
たまに入っている、逆さになった『先』の字は、中京区先斗(ぽんと)町のことで逆さにして読むから“んぽ”。
そして文字の最初の一文字だけを繋げて読むと、“殺すのは3人…まずはシナリオだ”になる」

西木さんの懐に入っていた2枚目の暗号は、“殺すのはあと2人…次は主演だ”

井隼さんの懐に入ってた3番目の暗号は、“殺すのはあと1人…最後は私が舞台から落ちよう”

場所が書いてあったから先回りも余裕でできたということだ

暗号の解読方法を説明すれば、阿賀田さんは焦ったような笑みを浮かべて口を開いた

阿賀田｢の…呪いだよ…
僕にこんなことをさせたのは全て何かの呪いのせいなんだよ！！
だって見ただろ！？西木の部屋の天井！あんなの10分足らずで人間にできるわけが…((樹「静電気付箋」！！」

阿賀田さんの言葉に被せるように言った

西木さんは脚本の直しに静電気付箋を使っていた

静電気付箋とは、静電気の力でどんな壁やものにでも接着剤なしで貼り付けることができるというもの

新一｢まず、前日にあの部屋に泊まり天井に血しぶきと足跡を絵の具で描いて乾かし、その付箋を天井一面に貼って覆い隠しておく。勿論次の日も喫煙部屋であるその部屋を予約するのを忘れずに。
それと同時に他の喫煙部屋も全室予約しておいて、西木さんが予約の電話をかけたタイミングで絵の具の部屋をキャンセルすれば…西木さんをその部屋に宿泊させることができる！｣

西木さんを刺殺した後に棒か何かで天井をなぞって付箋を剥がれ落とし、その付箋を脚本にばらまいてごまかす

西木さんの血を注射器で吸い取り天井の血しぶきのような跡の中心に吹き付ければ、あの現場の完成というわけだ