362. 紅の修学旅行 ページ12
【樹side】
翌日
綾小路「とにかく、昨日殺された井隼さんの遺体からまた新たな暗号が出て来たゆうことは、犯人は、あんさん達の中の誰かをまだ殺す気なんかもしれません。せやからチェックアウトの時間まで、自分の部屋で大人しいしといてくださいね?」
3人の部屋の前には警護として警察もつくようで
馬山「なんか散々な墓参りになっちゃったな…」
阿賀田「ああ…結局出栗の墓にも行けなかったし…」
鞍知「まあそれはまた今度で…
とはいえごめんね?玲君。歳も離れてて話しづらい筈なのにその上こんな事件に巻き込んじゃって…」
樹「いえいえ、大丈夫ですよ」
事件に巻き込まれるか否かはもはや問題じゃないしね
まあちょっと話しづらかったのは事実だけども
3人はそれぞれの部屋に入って行った
樹「…さてと、ここからどう動くか…ですね」
綾小路「ええ…」
樹「警察の方達の準備はどうですか?」
綾小路「樹君の言うた通りに…いつでも大丈夫ですよ」
さあ行くか…最後の舞台へ
______
映画監督である馬山さんが向かった先は清水寺
跡をつけさせてもらった
柵の向こうを向いた状態で時計を見ながら電話をかけている馬山さん
ここからはあまり聞こえてこないが、内容からして、阿賀田さんからメールで呼び出されたようだ
…だがメールアドレスは阿賀田さんではなく出栗さんのもの…
〔メールを出したのは僕だよ…出栗だよ…〕
馬山「そ、そんな馬鹿な!?君は死んだんじゃ…!?」
〔恨みを晴らすために黄泉の国から舞い戻ったのさ…よくも僕を騙したな…許さない…許さない!許さない!!〕
足跡が馬山さんに近づいていき、馬山さんはついに柵に足をかけた
馬山「ち、違う…君の名前は、本当は…!
______え?」
馬山さんの首には“人”の手が…
「出栗にちゃんと謝っとけよ…あの世でなぁ!!」
そしてその“人”によって清水の舞台から突き落とされてしまった______
そして、馬山さんはエアマットへと落ちた
新一「舞台の高さは約12m…
あらかじめエアマットを敷いておけば、行き着く先は…あの世じゃありませんよ、阿賀田力さん?」
馬山さんを突き落としたのは、作曲家の阿賀田さんだった
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作者名:湊 | 作成日時:2022年5月29日 11時