452. 紺青の拳 ページ2
【No side】
南城は覗き穴から廊下を見てみるが、特に何も見えなかった
南城「(開けない方がいい…？けど、誰かが狙われてるんだよね…？)」
恐る恐る鍵を開け少し扉を開けてみたその時
「おい、コイツは確か、あのお嬢様と一緒に写真に映ってた奴じゃないか？」
「ああ、間違いねぇ！」
運悪く、園子を追う海賊と鉢合わせしてしまった
“お嬢様”という言葉から園子を指しているのだと瞬時に察した南城は、扉を掴まれ閉めれないことに気づき、逆に勢いよく扉を開けて外に走り出す
勢いよく開いた扉に顔面強打した海賊は、痛みのあまりその場で鼻を押さえた
「逃げたぞ！追え！」
.
南城「っ！ハァッ…ハァッ…どこかに隠れないと…！」
南城は運動が得意なわけではない…機械や薬品に関する知識はあり徹夜をすることも多くあるが、運動に関してはむしろ苦手だ
武装した海賊に追われれば、絶対にどこかのタイミングで追いつかれてしまう
南城「どう…すれば…」
頭に浮かぶのは、いつも色々と事前に察知してくれる茶髪の従兄弟
こんなことなら変な心配は何もせず、蘭と共に行動していれば…
そんなことを考えていると、南城が辿り着いたのは先程蘭達がいたプールだった
そこで南城は気づいた…自分はこの逃げ場のない場所に誘い込まれていたんだと
外に出ようとしていたが、上に逃げざるを得ない状況を作られていた…その時点で、たった今後ろに感じた気配は味方ではないことなどわかっている
振り返れば、武装した男達が揃っていた
「大人しくしろよ、姉ちゃん」
南城「っ…」
______今まで守られて生きてきたのだ
南城は樹の母である宮原綾香の弟、宮原綾斗の娘である
だが宮原家の一員として過ごした時間は長くはない…10年前、南城の両親は当時小学1年生だった南城を残し亡くなってしまったのだ
その時から今のような性格になってしまった南城を救い出したのが高宮春斗と樹であり、それは南城が小学4年生の時だった
樹の父親に預けられた南城だが、それからというもの、何かあるたびに樹と春斗に助けられていたのだ
ずっと守られて生きていた
______ﾄﾞｶﾞｯ！))
南城「！！」
樹「…やっと見つけた」
南城「樹…」
これが理由で、南城は樹という存在に“依存”しながらこの年まで育ったのだった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1050人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
湊(プロフ) - 狐の鈴さん» ありがとうございます！頑張ります！٩( 'ω' )و (12月8日 8時) (
レス) id: 47a9add133 (このIDを非表示/違反報告)
狐の鈴 - 今回もとても面白かったです!!これからも体調に気を付けて頑張って下さい!! (12月7日 13時) (レス) id: 194b92769c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：湊 | 作成日時：2023年11月26日 16時
