アバンティーズ Short story (ページ37)

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３７世界はキライで溢れてる～ｴｲｼﾞ～ページ37

side

田口→後輩、エイジの友達

まゆ→Aの友達

眠たい朝嫌い雨嫌い

田口「A先輩！」

あたしの世界は“嫌い”で溢れてる

田口「あ、あのっ僕中等部3年の田口って言います。先輩すげーキレイで美人で好きになってしまって…」

ついでにこういうアホそうなガキも大嫌い

A「はぁ？私あなたのこと知らないしあなたも私の何知って“好き”とか言ってんの？そういう浅いやつ嫌いなんだよね」

エ「感じ悪ぃブス」

A「…今ブスって言ったのそこのお友達？ってか誰に言ってんの目腐ってんじゃないの？」

エ「そういうお前は性格腐ってんなブース」

こうしてまたこの世は“嫌い”で満ちていく。

まゆ「むはっ笑うまいこと言うねーその子！笑」

A「まゆ…あんただけは友達だと思ってたのに！！」

まゆ「Aって謎だなぁー。そんなキレイでモテモテなのに“人類みんな敵”レベルのひねくれっぷりで笑でもまぁ、私はそんなAが好きだよっ！」

A「……こういうこといわれるの好きじゃない」

まゆ「はいはい笑」

…“好き”って気持ちは悪くないと思う

けど私は簡単には言えないな

“嫌い”と違って“好き”ってもっと難しいものじゃん

ワァーギャー

うっさ。あぁ、ここって中等部との共有スペースだっけ

田口「くそー！年上の女なんて嫌いだー！」

あいつら朝の！さっさと離れよ

田口「あ、確か名前なんでしたっけ？わかんねーけどごめんなさーい」

…なにあいつ、人の名前も知らないで告ってきたわけ？

ゴンッ

田口「いって！なにすんだよエイジ！殴るなよ！」

エ「お前それお前が悪いわ名前も知らないで告ってんなよ。“好き”ってそんなもんじゃねーだろ」

な、なにこいついちいち同じ気持ち言ってこないでよ

エ「今朝あんた…先輩のいってたことまちがってなかったんすね。すげー嫌な奴と勘違いした。すみません」

調子狂うじゃん！

A「ま…まぁ、今朝は私もきつく言いすぎた…けどあんたも友人もたしかに悪かった！！私謝らないよ！」

エ「はは笑なんだこの女超ムカつく笑ツボったわ！」

…中学生の割に大人びて見えて

その割素直で…でもやっぱ生意気

…なんだろうな

なんかこいつ苦手だ

好きじゃ…ない。

なんて嘘

大好き