８，決定への不満 ページ10
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「な………何で俺が………」
「…恐らく、お前の“血”だろう」
「血……」
王様の言葉に、第二王子はハッと何かに気がついた様子を見せてから頭を抱えた。
他の面々もそれぞれ、彼の事情を察して反応を示している。
３人の王子と１人の王女……４人全員、国王との血の繋がりがあるのは勿論ではあるが、現王妃の子供は双子である第三王子と第一王女の２人のみ。
現王妃は王にとって２人目の正妃で、１人目の正妃は第一王子を産み、すぐにその生涯を閉じている。
では第二王子は誰が産んだのか。
彼は王の気まぐれな……たった一夜のお手付きにより生まれた王子なのだ。
彼の実母は、我々国がまだ別の名前であり、領土も国勢も弱い弱小国家と呼ばれていた時代に、この国へ流浪してきた女性である。
つまり、彼にとっては我々国は祖国とも言えるのだ。
この国では、流民は王への謁見が義務付けられている。
代わりに、生活が落ち着くまでの資金的な援助を受けられる仕組みであり、第二王子の実母はそこで王に見そめられた。
王に見そめられたは良いものの、彼女もまた、第二王子を産む最中にこの世を去ってしまう。
平民、さらに他国からの流民だった事もあり、彼女自体は後宮に入ることはなかったが、王族の証であるオレンジ色の瞳を持った第二王子はすぐに王宮に引き取られ、今に至る。
「父上、いくらこの国の立場が向こうより弱いからといって、あまりに従順すぎては格下であるかのように今後扱われるのではないでしょうか」
「そんな事はもう考えている…
が、やはり今は奴らに逆らうのは良くない
ゆえに…
ユーリからシオンへの参席の交代を命ず」
暗い雰囲気の夕食会が終わり、先に王と王妃が退出した。
『夕食も終えた事ですし、私はこれで…』
ここに長居してもあまり良い事はない。
そう察した私は４人よりも早くに、と席から立ち上がった。
「アヴァロナ嬢は納得しているのか？
私からシオンに変わったこと…」
第一王子の言葉がけに頭を傾け、扇子を閉じたまま口元にあてる。
『…何を仰りたいか、理解致しかねます…
「つまり、誰でも良い…ということか？」
表現の仕方に眉を顰めかけるが、あながち間違えではない｡
私は傾いた視界をゆっくり平行に戻した
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ルティ(プロフ) - 1さん» 時間がある時に更新していくので、是非最後までお付き合いください♪(*´꒳`*) (9月1日 18時) (
レス) @page28 id: 2e4d945607 (このIDを非表示/違反報告)
1 - 凄く面白いです。この後の展開がとても気になる。賢い女の子サイコー！ (8月28日 20時) (レス) @page28 id: 3bc86cc6f5 (このIDを非表示/違反報告)
ルティ(プロフ) - 推しが尊い国民☆さん» そう言って頂けてとても嬉しいです♪ありがとうございます！！頑張って更新するので、是非続きもお楽しみに！d(^_^o) (2023年5月1日 12時) (レス) id: 2e4d945607 (このIDを非表示/違反報告)
推しが尊い国民☆(プロフ) - ひやぁぁぁぁ!!!!!めちゃくちゃ大好きです!!!!!なんとなく誰が誰が予想？がつくというか…表現がとても分かりやすくて、内容がスラスラと入ってきます!!!!!とても面白いです!!!!! (2023年4月20日 22時) (レス) @page15 id: af4a079e32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルティ | 作成日時：2023年2月18日 14時
