略奪させていただきます

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望「やっぱアイスはチョコやな」



流「バニラやろ」









学校帰り コンビニに寄ってアイスを食べるのはもうお決まりになっていて





望とは食べ物も趣味も好きな物も被ったことはあんまりなかった









流「…Aちゃんてどんな子なん」









気まずくない沈黙を破り聞きたかったその質問









望「え、なんで？」









望は木のスプーンをくわえたまま目を丸くする









流「望を射止めるって相当な女やなぁ、思うて」




望「俺モテるもんな〜」









目を細めて無邪気に笑う









望「どんな子かぁ

んー、普通やで」






流「普通？」






望「純粋で素直、ほんまになんで好きになったんやろな」









'ははっ'って幸せそうな望









流「純粋、なぁ」









望の口から出たのは俺の前で見せる姿とはほど遠い印象


どっちが素なのかようわからへんけど
猫被ってるのは確か









流「まあ、大事にしな誰かに取られんで」




望「うわあ、せやな気を付けな」









ごめんな、望の彼女好きになってしまって









ピコン


胸ポケットで震えたスマホ









流「…」









A [今日、だめ？]









望の隣でこのメッセージをみるスリルも興奮も









全てが俺を高揚させる









[いいよ]

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