離婚届出してきます。

夜のデートは手短に ページ35

玄関を開けて2人で外に出る
少し夜風が肌に当たって涼しく感じる

「こんな時間に行かなくても」

『だって食べたかったんだもん』

「にしても酒飲んでんだからさ、一人では行くなよ」


こんな時間に…と付け加えながらユンギが車道側に移る

そういうところ優しい…好きだよ

言わないけど。



『うん、でも行ってくるね？って言ったら返事したじゃん。行ってもいいのかと思った』

「俺が？」

『うん。』

「…あぁ、ごめん」


と俯きながら歩くユンギ。


ドラマに夢中だったもんね〜と嫌味を言ったら
ごめんごめん、何でも買うから許せと口角が上がる



2人で歩く夜中の散歩はいつにもなく楽しいデートコース








コンビニに入るとユンギがカゴを取り、一緒に店内を歩く

カゴにあれもこれも入れてく私にユンギは顔を引き攣る



『あ、やっぱりこれもは欲しい。あ、新作。うーんこれはこっちかな』

「お前ほんとに…」

『・・・何か？？』

「イイエナンデモナイデス、オスキナモノドーゾ」


んふふ、と上機嫌な私

最後にアイスコーナー


「アイス買いに来たのにもうこんなにカゴに入ってんのかよ」

『それが夜中のコンビニの醍醐味でしょ』

「意味わかんねぇ。あ、これA好きだな」

『え、そう？あ、じゃあユンギはこれだ。』

「え？俺？・・・よしっこんなもん？」

『えまって、まだ。、これも欲しい』

「お前これたけぇやつ。え…まだ買うの？」

ぽいぽいかごの中に入れちゃう私にそろそろユンギの眉間に皺ができる

やば、やりすぎた？


たくさんの商品が入ったかごの中のものを会計をして
外に出る



「満足ですか？お嬢さん」

『はい！大満足です』

「それはよかったそれはよかった」


先程まで火照ってた頬は少しひんやり



「早く帰ろ」

『すぐそこだけどね』



歩いてすぐだけど。
なんならもうマンション見えてるけど。

でもこの短い距離をユンギと隣に並んで歩ける今が凄い嬉しい

その手で私を離さないで→←小さなイジワルに隠された気持ち

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す