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もう出ていくと言っても
やはり皆、表情を変えることはなかった
ただ送って行くとだけ言われた
昼に小屋を出て
森の出口まで4人で歩いた
元の家に帰るのが幸せなはずなのに
その者たちとの別れが寂しくて
その帰路で涙を流した
その者たちと一生暮らしても良いとさえ思った
しかしそれは許される事ではないと
心の隅で分かっていた
母親も父親も自分を必死に探しているのが
ありありと脳内に浮かんだ
だから森の出口を見た瞬間に
子供は逃げ出すように走った
もうこれ以上3人の顔を見ていられなかった
振り返ってはいけない
振り返ったら
きっと
もう元の、本当の所へ戻れなくなってしまう
本当に
あの家族になってしまう。
この森に迷い込んで来た時着ていた装いに着替えると
とてつもない違和感を感じたが
子供は小さく首を振った
だめだ、
あの不思議に見えた装いも
あの透き通った灰色の目も
少し硬い手で頭を撫でられた感覚も
少し冷たい手で涙を優しく拭われた感覚も
少し強い力で手を繋いでいた感覚も
走って
忘れてしまえ
そう、これは夢だったんだ
夢になれ
夢に…
「…ユラ！！！_______________！」
呼ばれた名前も
その言葉も
全てを振り切るように
子供は、見慣れた家への帰り道を全力で走った
何も考えられないように叫んだ
晴天のはずなのに
あの日のような霧もないのに
溢れて止まらないもののせいで
視界が悪かった
だからか、
小さな段差でつまずいて転んでしまった
そのせいで
「…ユラ！！！」
初めて自分の名前を呼んだあの子の声を思い出した
「…だいすき！」
その後
聞こえないふりをしたはずの言葉も一緒に。
「…っ、ルイ！」
そこで初めて
子供はその者の名前を声に出したのだ
結局一度も呼ぶことのなかったその名前を。
「…ゆ、ら？ユラなの？」
「おかあさん…」
「っ、ユラ！！」
地面に寝転がったままの私を見つけた
懐かしくて暖かい母親の腕の中で
子供は静かに意識を手放した
その後、
大人になったその子供が
人類の0.01%はどんな存在なのか
あの者たちが何者なのか
それら全てを理解するようになって尚
あの者達への恋しさが消えることもなければ
あの森に向かうことも
一度もなかった。
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F.LN.(プロフ) - 本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好きさん» とってもありがたいです！どんどこ連打して頂けると私もレベルアップできるはず…です！元気百倍！！ちなみに私はリズム感が皆無なので太鼓の達人は観戦派です… (2020年7月30日 23時) (
レス) id: f0ebf9a423 (このIDを非表示/違反報告)
本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好き(プロフ) - 了解致しました(￣^￣)ゞこれからも太鼓の達人並みに連打ならぬ連投させていただきます！！「フルコンボだドン」ちなみに太鼓の達人はWii派です、という誰の得にもならない個人情報を早速晒しておきます。 (2020年7月30日 0時) (レス) id: f760c82735 (このIDを非表示/違反報告)
F.LN.(プロフ) - 本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好きさん» 序章で登場したリアがやっと大きくなってやってきました…メガメガメガ進化を遂げた主人公はこれからどうなってしまうのか…！私にとっては、コメントが希望の光です！！とても楽しみにしているのでこれからも是非どんどこお願い致したい……！ (2020年7月28日 23時) (レス) id: f0ebf9a423 (このIDを非表示/違反報告)
本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好き(プロフ) - 今更なんですけどTwitter並みに好きなこと呟いてて本当申し訳ないというかなんというか、コメントしづらいだろうな、といつも思っております。私のコメントを見て「あ、こんなこと思ってる奴もいるんだな」くらいに思っていただくだけで十分でございまふ。 (2020年7月26日 22時) (レス) id: f760c82735 (このIDを非表示/違反報告)
本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好き(プロフ) - まさかの新キャラアアアア！！！らららら！！テンションがおかしい！のはいつものことだ！！はい。リアさんはまさかのヒューマンだったという驚きの新事実を我々は知りました！そしてそして主人公が進化してる〜！すげよ告白しちゃったよ！メガ進化(突然のポケモン) (2020年7月26日 22時) (レス) id: f760c82735 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：F.LN. | 作成日時：2020年4月30日 11時
