lluvia

晴れ ページ6

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「ちょっとA〜〜！！」



「なになになに」


「目！どうしたの！？」




仕事に行くとすぐに友達にバレた



「なんか起きたら泣いててさ〜

寝てたうちに泣いてたみたい！！」




嘘


だけど本当のことなんて言ったら

馬鹿にされるに決まってる




「怖い夢でも見たのーー？笑」


「そうみたい！笑」









"「A」"





「っえ？」



「どうした？A」



「今…誰か私の名前呼ばなかった？」



「何言ってんの？

誰も呼んでないよ」



「いやだこっわーーー！

私お疲れみたいだわー笑」



「本当帰ったらゆっくり休むのよ〜！？」


「へいへいーー！」









私の名前を呼ぶ声は




聞いたことのない声なのに

聞いたことがあるような




そんな

なんとも言えない声。






何故か落ち着く

その低い声は

心の中で小さく振動して


どこに辿り着くこともなく



私の頭と心の中で何度もリピートされた。









「お疲れ様でーす」




仕事帰り


今日は雲ひとつない晴天で


少し気分が落ち込む






あの人に会えないや







…………………………あの人？




あの人って


、誰？







私は誰の事を考えているの？






………分からない





分からないよ…









私の中で

無くなっている、

消されてしまっている記憶を思い出せば


私が考えている人の事が

少しでも分かるのだろうか







「雨、

降んないかな…」









誰かも分からないその人に



会いたいの。






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