lluvia

曇り ページ15

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「おはようございまーす」


仕事の席につけば隣から


「ちょっと、A〜

あんた、私に報告することがあるんじゃない？」


なぜか友達のサラにジロリと睨まれた


「え、なに

私なんかやらかしたっけ？」


そういうと

驚愕の表情をこちらに向けて言うのだ



「なに、あんた

昨日彼氏じゃない男と手ー繋いで帰ったこと

覚えてな〜い

…なんて言うつもりじゃないでしょうね」



「……はい？」



全く身に覚えのないことを。


「……はぁ？

朝から冗談きついよA」



「本当に覚えてない

ていうか、ホソクとは別れたよ



で、誰？イケメンだと尚良いんだけど…

私の…知って、るひと……っ？」


「え、A！？

泣いてるの？

ごめん、私、軽率だったかな」



必死に首を振るのに

目からは大玉の水滴が

栓を切ったように溢れ出した


「、ちがっ、サラのせいじゃ……ないっ」


「ごめん本当にごめんね

ちょっとお手洗い行こう」


眉を下げて私を支え、

トイレまで連れて行ってくれるサラに

とても申し訳ない気持ちになる




だって私、

本当になにも分からないから。







昨日の男の人が誰かも

私が何故泣いているかも

何故こんなに胸が苦しいのかも



何も。









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