lluvia

雨 ページ2

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ホソクの車のドアを開けた時





後ろから視線を感じて

パッと振り向いた



が、周りに人なんていっぱいいて

しかも夜だから暗くて見にくいわけで

わかるはずもなく


首を傾げながら向き直ると

少し濡れてしまった車のシートが見えて

すぐさま車に乗りこんだ



「ごめん。シート濡らしちゃった」


「いいって！それよりも寒いでしょ？

俺の家の方が近いから

今日は泊まっていきなー！」


「おー！気がきくねぇ〜！Thanks！」


「でしょでしょー！！

You're welcome！」



こんなにも優しくて

一緒にいて凄く楽しい彼氏に

何も文句なんて無いのに


私は何を不満に思っているんだろう




自分に嫌気がさした私は

いつもはホソクと喋るけれど

今日はドアに頭だけもたれかかって

目を瞑った









ジーーッと

見られているような感覚を思い出す




あの人は誰だろう。



不思議と怖いとは全く思わなかった


自分の勘違いかもしれないけど

ちがう気がする。


視線の張本人が誰か気になって

ずっと考えていた私は



「A〜！

……………………あれ、寝た？

寝ちゃったかぁ。可愛いなぁ」


そんな声が聞こえるはずもなく


ひたすらその人のことを考えていた






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