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2020.8.20 ページ10
2020.8.20
ふと見えた
コップの水に映った自分
その自分の顔を見て背筋が凍った
私、って
………誰？
そう思った時には
コップもその中の水も
地面でバラバラになっていて
自分の体すら支えることが出来なくなった
と同時に
急な心臓の痛みで息すら難しくなった。
助けて
そう言おうとしても
そういえば
自分は今、誰に助けて欲しいのだろうかと
謎に思えてしまって何も言えない
脳内がぐちゃぐちゃになって
もうなにもわからない。
テヒョンがあの言葉を言った後から
あの人に自分を奪われているようで。
今、私の大半はあの人になってしまっていて
私というにはあまりにも違う
私だったら
目の前にいる人に凄く安心出来るはずなのに
あの人になりかけている私は
目の前にいる人では安心なんか出来なかった。
「A」
そう優しく呼んでくれるジミンの声より
「…A」
低くてぶっきらぼうな声が聞きたくなった。
.
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作者名：F.LN. | 作成日時：2020年3月27日 11時
