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言葉を発する鬼灯は当たり前に無表情だが、そんな真剣な言葉にAはフフ、と笑う。
「大丈夫ですよ、鬼灯様のことは信頼しておりますので。」
Aの言葉に鬼灯は少しだけ考えると、小声で「まぁいざと言う時は朧車さんが見てるから…」と言いながら乗り込む。
鬼灯が着席したことを確認した朧車はゆっくりと浮遊し、いつもよりも安全運転で秦広庁を目指した。
浮遊したことを感じたAはパァっと表情を明るくさせると窓の外を眺める。
「わぁ、空から見る地獄、とっても綺麗ですね！」
──綺麗、と言うのだろうか。禍々しい、の間違いなのでは？
鬼灯はそんなことを思いながら「そうですね」と相槌を打つ。
本当に不思議な人だ。地獄を少しも恐れない。
地獄慣れしている、というのは少し違うような気もするし、嗜虐心が強いわけでも無さそうだ。
その心はとても優しく、傷ついている人を見るのはきっと心に堪えないだろうと思う。
しかし、三途の川を見るとなると亡者が溺れている姿を見ることは間違いない。
そんな地獄を見ても『綺麗』と言えるのだろうか。
未だ外を眺めるAの横顔は純粋無垢な少女の姿で、嘘をついているようには思えない。
何をもってして『綺麗』なのか、鬼灯には知る由もなかった。
それからしばらくすると朧車はゆっくりと着陸する。
完全に車が止まったことを感じた鬼灯はサッと立ち上がり、乗り込んだ時同様、下からAに手を差し伸べる。
Aはニコッと笑い「ありがとうございます」と言うとゆっくりと降りる。
地面におりたAは何を思ったのか、小走りで車の前方へ駆けていった。
鬼灯は不思議に思いながらもAの背中をゆっくり追うと、朧車にしっかりとお辞儀しているAの姿が見えた。
「安全運転、ありがとうございました。」
朧車に対しても変わらず笑顔を向けるAに、妙な気持ちになる。
今までの天国の遣いの人とは明らかに違う何かを、感じていた。
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うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています この作品はもう更新されないのでしょうか？ (12月9日 0時) (
レス) @page11 id: de2c41cb59 (このIDを非表示/違反報告)
44(プロフ) - 奇想天外な巫女様に振り回されつつある鬼灯様、最高に好きです！！次の話の更新を楽しみに待たせていただきます！！ (8月1日 18時) (レス) @page11 id: f99a8ee6da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マハル | 作成日時：2021年6月13日 9時
