５＊バレー部 ページ6
*
角名倫太郎事件が起こって、
何もないまま
あの日から1ヶ月がたった。
『いやなんか何もなくてびっくり。』
葵「何かあった方が良かったん？ドMやな。」
『違うわ！！』
いやだってあの事件があった以上、
何があってもおかしくないんだよ！？
それなのに1ヶ月何も起こらなかった。
まぁ、それはそれでいいけど。
クラスにも馴染めたし、
しかもクラスの人達は良い子達ばっかり。
「…」
…1人を除いて。
葵「まだ仲直りしてなかったん？」
『いや仲直りも何も。
あっちが吹っ掛けてきただけじゃん。』
宮侑とは全く仲良く出来ない。
それどころか悪化してる気がする。
授業のペアワークも一緒にやってくれないし。
何なの…!!
葵「A。」
『ん？どうしたの？』
葵「今日部活休みやから、バレー部一緒に見に行かへん？」
『馬鹿なの？』
葵「角名に誘われてな、
自分1人じゃ心細いねん。」
『いや、そんなの嫌に決まって…』
葵「…雪目大福奢ったる。」
『ぜんっぜん、良いよ！！
行こう！今すぐにでも！！』
葵「…自分どんだけ雪目大福好きなん？」
『ノー雪目大福、ノーライフ！！』
葵「そ、そうか…」
そして、放課後男子バレー部の練習を
見に行く事が決まった。
まぁ雪目大福のためだけどね！！
そして、放課後になり、
私達二人はバレー部の体育館へと行った。
私達はギャラリーに上がる。
…だが、
そこにはもうすでに、たくさんの女子がいた。
葵「うわっ…」
「宮先輩ー！！」
「侑くーん！！」
「ｷｬｧｧｧｧ！こっち見たー！！」
女子の黄色い歓声が飛び交う。
中には、
うちわのような物を持っている子もいる。
『いや、ジャニーズか。』
下を見れば、
もうすでにバレー部が練習を始めていた。
『こんなに人気だったんだね。』
葵「うん、いつもこんな感じや。」
『ファンクラブとかあんの？』
葵「あるらしいで。」
『…やばいな。』
練習をするバレー部の中に、
角名倫太郎を見つけた。
葵「あ、角名や。角名ー！」
葵が手を振ると、
角名倫太郎は手を振りかえした。
…カレカノか、あんたたちは。
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作成日時：2020年9月16日 19時
