４１＊アピール ◇ ページ45
◇
菅原さんに酷い事を言うてしもんてんけど、
菅原さんはそれを許してくれはった。
なんて優しい子なんやろ…
惚れてまうやろ…
なんの根拠もあらへんのやけど、
俺は、
「菅原さんもしかして、
俺に気があるんとちゃうか！？」
と思ってしもうた。
「角名、俺頑張るわ！！
応援しとき！！」
角名「え、何いきなり。」
ほんで俺は、
菅原さんに振り向いてもらうために
数々のアピールをした。
.
インターハイ予選が終わり、俺らは見事、
インターハイ本線へ行ける事になりよった。
そこから何日か経ったある日の事。
俺はいつも通り銀と昼飯を食べとった。
ふと、菅原さんの方を見ると、
「菅原Aちゃんっておる？」
『え…あ、私です。』
3年生？らしき女子に呼び出されとった。
なんやろ、胸の辺りがｻﾞﾜｻﾞﾜすんなぁ。
嫌な予感がする。
菅原さんが出ていって数分後、
銀が俺の異変に気付いたんか、
俺に話しかけてきよった。
銀島「なぁ、侑。」
「なんや？」
銀島「今、菅原さんを呼び出した
女子なんやけど＿＿＿＿＿＿＿＿＿。」
「…え？」
.
.
「ﾊｧｯ…ﾊｧｯ…!!」
俺は銀のその言葉を聞いて、
急いで教室を飛び出した。
.
銀島「今、
菅原さんを呼び出した女子なんやけど、
とある女の子をいじめて、
自 殺に追い込んだ事があるらしいで。」
.
何やねんそれ…!!
てか、何で菅原さんなん…？
関係ないやろ!!
俺は必死に菅原さんを探した。
どこや、どこにおるんや!!
そん時やった。
.
「ﾁｯ、しらばっくれんなや！！！！！」
「何やねんさっきから！！！
あんたも狙っとるんやろ、侑くんの事！！」
どこからか、
女子の甲高い声が聞こえた。
侑くん？
…俺の事か？
俺はその声のする方へと急いだ。
…すると、
.
ﾊﾟﾁﾝｯ!!
「あの人たちは、
あんたなんか眼中にないねん！
マネージャーやからってイキんなや！！」
「そうやそうや！！
分かったらさっさとやめちまえ！！」
そこには、
女子生徒3人と、
頬を叩かれ、苦しんどる菅原さんの姿が。
は？何やっとんねんアイツら。
しかも、今菅原さんの頬を…
イキってんのはお前らやろ…!!
ﾌﾂﾌﾂと俺の中で怒りが込み上げてくる。
いやでも、ここでキレたらあかんな。
ここは、冷静にいこう。
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作成日時：2020年9月16日 19時
