32*また、惚れてしまう ◇ ページ36
◇
「菅原さん。」
『…はい。』
菅原さんの目は赤く、腫れとった。
あぁどんだけ泣いたんやろ。
俺、ほんま最低やな。
…許してもらえへんちゃうか。
.
「さっきは、酷い事言うて、
すみませんでしたッ!!!!!」
『…』
「…ちと最近イライラしてて。
そんで強く当たってしまったんや。」
『…うん。』
「ほんまにごめんなさい。」
『…大丈夫。
北さんも宮侑くんは、
本当は良い人だから、本音じゃない。
気にしなくて大丈夫。
って言ってたの。
確かに少し傷付いたけど、
でも平気。』
「菅原さん…」
『私も宮侑くんがイライラしてる事に
気付かなくてごめんね。』
「そ、そんな…俺こそ…」
『…あ』
「ん?」
菅原さんが俺の後ろを見て、
目を真ん丸にしとった。
…なんや?
俺が後ろを振り向くと、
北「いつまでやっとんねん。
部活再開すんで、準備せぇ。」
北さんがおった。
侑、A「『…ハイ。」』
『じゃあ、部活頑張ろうね!』
そう言ってフワッ、と笑う菅原さん。
「…が、頑張ろうな!」
その笑顔を見て、胸の鼓動が速くなる。
あかん、また惚れてしもた。
その笑顔は反則や。
それに、優しすぎるやろ…!!
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作成日時:2020年9月16日 19時