振り向いてほしい。【宮侑】【北信介】 (ページ4)

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３＊喧し豚ページ4

*

そして翌日。

『昨日のテレビ見た！？』

葵「見た見た！あれおもろかったよなー。」

私達は教室のドアの前で喋っていた。

すると、

「おい…どけや、この喧し豚。」

『ﾋｯ…』

後ろを振り向くと、
明らかに不機嫌そうに顔を歪める
宮侑の姿が。

『す、すみません…』

侑「ﾁｯ…」

え？今舌打ちした？

葵「え、宮侑ってめっちゃ怖ない？」

『それな。てか舌打ちされた…』

宮侑がいなくなった後、
私達はかげでヒソヒソと話す。

葵「…思ってたんと違う。」

『いやほんと怖すぎ。
あんなんが高校No.1人気か…』

「俺に何か用か？」

「『えっ」』

ふと顔を上げると、
そこには先程までいなかった宮侑がいた。

え？何でそこにいんの。
さっきいなかったよね？

侑「おい、お前に聞いとんねん。」

『え、わっ…私！？』

侑「ﾁｯ…さっきから何やねん。
何か俺に文句でもあんのか！！！」

『えっ…あ、いやっ…』

宮侑があまりにも大声をあげたので、
クラスの視線が一気に私に集まる。

ヤバいこのままじゃ殺される…！！

そう思ったその時だった。

ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ

ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗｯ…

先生「よーし、皆席につけー。」

間一髪の所で先生が教室に入ってきた。
私達は皆自分の席に戻る。

た、助かったー…
あともう少しの所で殺される所だった。

「…」

隣に座る宮侑がこちらを睨んでいる気がする。

いや、気にしたら負けだ。
私は、そう自分に言い聞かせた。