１２＊懐かしい ページ14
*
侑「サムｯ！」
治「！」
ｷｭｯｷｭｯ
ﾊﾞﾝｯｯ！
宮侑がトスしたボールを宮治くんがうつ。
侑、治「「ｯシャア！！」」
この前も見たけど、
ほんと宮侑って上手だなぁ。
ギャラリーで見るのとここから見るのとじゃ、
迫力が全然違う。
ﾄｰﾝﾄｰﾝ…
尾白「…」
ｷｭｯｷｭｯ…
赤木「ｯ!」
ﾊﾞﾝｯ!!
アラン先輩のサーブを
赤木先輩があげる。
侑「サムｯ!」
また、宮治にボールがあがる…が、
角名「…何回も打たせないから。」
ﾊﾞﾝｯ!!
宮治が打ったボールを
角名くんがブロックしようとする。
角名「ワンチ！」
ボールは地面に…
北「…ｯ!」
落ちそうになった所を北さんがとる。
尾白「ナイスレシーブ！」
『すっご…！』
自分もバレーやってきたが、
女子と男子とじゃこんなにも違うものなのかと
思い知らされる。
…なんだか中学時代が懐かしいなぁ。
ー
「A、ナイスレシーブ！」
「ナイスフォロー！」
「A、ナイスカット！」
ー
あぁ、なんか泣きそう。
自分はもうバレーは怖くて出来ないけど、
この人たちを見ていると、心沸き立つ。
良いなぁ、楽しそう。
…もう一回バレー、やりたいなぁ。
感傷に浸っているうちに、
今日の練習が終わった。
『今日は本当に有り難うございました！』
「「「「したー！！」」」」
そして、
私の1日だけの仮入部の時間が終わった。
北「どうやった？」
片付けをし終わると、
北さんが話しかけてきてくれた。
『…凄かったです。』
北「せやろ。
まぁでも、マネージャーは…」
『やりたいです。』
北「へ？」
『やらせて下さい。お願いします。』
北「…さよか。
ほんなら、入部届出さんとなぁ。」
そう言ってﾌﾜｯ、と笑う北さん。
それを見た瞬間、心臓が
ﾄﾞｷｯ
となるのを感じた。
『…ｯ』
北「？
どないしたん？顔、赤いで。」
『いや、何でもない…です。』
北「…？」
「…」
角名「あ、菅原さーん。」
体育館から出て制服に着替え終わり、
校舎を出ようとした時、
角名くん達に呼び止められた。
『！
角名くん！』
角名「もう、夜遅いし送ってくよ。」
『…有り難う。』
治「で、マネージャーの件はどうなったん？」
『…入ることにしたよ。』
治、角「「！」」
治「嬉しいわぁ、ありがとぉなぁ。」
角名「なんだか楽しくなりそう。」
『そうかな…？』
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作成日時：2020年9月16日 19時
