生きろ (ページ3)

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『ふたば、お庭行こ。』

私が、ふたばに向けた精一杯の作り笑いでした。

前の日にお母さんから、ふたばの病気について教えてもらいました。

ショウニガン。

怖い病気だと聞きました。お母さんは元気になるか分からないと言いました。

『でも...ふたばは元気だよ？』

これから元気じゃなくなるの!!!!
そうお母さんは怒鳴りました。
お母さんはハッとして私の頭を撫でました。
『...ごめんね、さーちゃん。ごめん.....』
そう言いながら何度も何度も私の頭を撫でました。

私は、お母さんから離れて一人で外のベンチに座りました。
知ってる人がいない外です。

そこで泣きました。
たくさんたくさん泣きました。

ふたばの元気が無くなっていくことを想像して、怖くなって泣きました。
嫌になって泣きました。

私が生まれた時から泣く度にお母さんが言っていた言葉を思い出しました。

『さーちゃんの先には嬉しいことがいっぱい待ってるの。涙は、ココロの叫び声なんだよ？だから、飲み込んじゃダメ。カッコ悪くていいから吐き出すんだよ？』

『明日は、強くなるんだよ。泣きたい時は泣いていいからね。ココロ空っぽにして、その分、勇気詰め込もうね。』

『明日は強くなれ。』
そう思いながら、背中をとんとん叩いてくれました。

泣きました。
外のベンチで泣きました。
涙が枯れるまで泣きました。

明日は強くなれ。
明日は強くなれ。
明日は強くなれ。
明日は強くなれ。

そう願いながら。