43柱 ページ47
Aside
数日経って、本丸も大分落ち着いてきた
斬り合いや呪術によるトラウマはまだまだあるものの
皆比較的穏やかな顔をするようになってきている
………神関連のこと以外は……←
家の荷物を本丸へ持ってきて住み始めたけど、割りと快適
というか現世と違って周りに気を付けながら神霊を相手しなくて済むから楽なんだよね
さて、それなりに本丸にも慣れてきたこの頃だけれど
漸く落ち着いてきたので、本丸研修へ行けるようになった
受け入れてくれる本丸が二つ、丁度見つかったようで
短いけれど各々十日間、泊まりで研修を行うらしい
その間はこの本丸を維持するための霊力を
彼らへ手紙を送ることで保つ事にした
その日の報告や他愛ない話題を書こうと思ってる
ただやはり気になるのは……神々の事だ
なんかやらかさないと良いけど……←
石切丸「…行くのかい？」
『おや石切丸』
本丸を十分な霊力で満たし、必要なメモを置いて研修先へ行こうとした時
石切丸に声をかけられた
勿論気付いていたし、予想通りだからさして驚きもしない
彼の様子はいつも通り
……一見すると…ね？
まさか、私にバレないとは思ってないだろう
私は彼らをよーく見てきた。それは目の前の付喪神も分かっていること
だとするなら、きっと―――――
『不安になったかい？』
その心に、気づいて貰いたかったんだろう
私ならば直ぐに気付けると、そう思っているから
まぁ、どのみち魂の揺らぎなんかで分かる事なんだけど
石切丸「……そうだね」
視線を落とし、そう呟いた彼は
仲間の彼らの前にいる“石切丸”よりも大分幼い印象を覚える
…私の良く知っている“石切丸”だ
独りを怖がる幼子のように
私が確かに帰ってくるのか不安になったから
どうしようもなくなって来たのだろう
この石切の大太刀は、昔から溜め込み易かった
大人らしく、穏やかで優しい笑顔を浮かべている彼も本当の彼なのだろう
けれど、それだけじゃない
本当は独りが怖くて、苦しいのが耐え難くて、いつも救いを求めている
そんな子供のような彼もまた彼であり、本来の姿とも言える
この本丸では支えとなっていたのだろうが
長くして漸く安寧が訪れた事で
それを失うのがどうしても恐ろしいんだろうね
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メグミ - 漢字を間違えて居ますよ,大倶利伽羅廣光ではなく本当は大倶利伽羅広光ですよ。 (2022年9月16日 2時) (
レス) @page33 id: 08246aac29 (このIDを非表示/違反報告)
Alba(プロフ) - え！？『神様の御用人』じゃないですか！！とうらぶ×御用人とか最高ですね！ありがとうございます！ (2021年6月25日 17時) (レス) id: f1f1c4633b (このIDを非表示/違反報告)
零月 - ありがとうございます！私も読んでる人が周りに中々いなかったので、そう思って貰えて嬉しいです (2021年3月7日 10時) (レス) id: e13128236a (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - すごく面白いです。まわりに｢神様の御用人｣を知っている人がいなかったので感激です！頑張ってください！ (2021年3月7日 10時) (レス) id: ee2ee390ab (このIDを非表示/違反報告)
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