13柱 ページ17
にっかり青江side
初め見た時は
こんなところには似合わない人間だな、と思った
石切丸と知り合いだと聞いた時は驚いたけど
彼女の清い霊力や、穏やかな笑みを見て
あぁ成る程、と納得した
彼が信頼する筈だ
こんな人間は中々いない
今時珍しい天眼の、強い信仰心を持った、魂の綺麗な人間だ
……の割には結構容赦ないけど…
それが心地いい
彼女の資質なんだろう
側にいると、不安定だった心が、ゆっくり安定してくる
…“神々の加護”とか“御用人”とか言う言葉からは、嫌な予感しかしないけれど…
外れていて欲しいけど、多分間違いないよね…( ￣▽￣)
色々思うことはあるけど
ここまで石切丸が心を許すような彼女なら、大丈夫だと思った
石切丸は、短刀達を庇ったり、少しでも穢れを祓おうとしたりして
僕達を……守ろうとしてくれている
平安刀らしい頼もしさというか安心感というか……
…まぁ、ここの刀剣からはかなり慕われているし
大きな支えにもなっている
気に入らないだとかで暴行を受けることも多いのに
いつも無理して笑ってる
…そんな時まで…笑わなくていいのに…
…笑わないでよ。そんな笑顔、僕は見たくない
でも、そんな事言えやしなかった
僕達では何も出来なくて
無理をする彼に何もする事が出来なくて
ただ、必死に耐えるしか出来なかった
せめて…これ以上気遣わせない為に
…それ以外、何も出来ないから
―――…だから、石切丸が彼女の肩で
嗚咽を堪えながらでも泣くのを見て…本当に驚いた
だけど………ホッとした
優しい彼の心の蓋が漸く壊れた
漸く……溜め込んだ涙を流すことが出来た…
その事実に安心した
石切丸「ｯ……また…こうなったね…」
『全くだよ』
“また”という事は、前にもこういう事があったのか
溜め込みがちな彼は、彼女に目をつけられてるのかな？
どうも頭が上がらないみたいだ
ふと、彼女がこちらを向いて、近寄ってきた
驚いたし、……少し、怖かったけど
その目には慈母のような慈愛が込もっており、石切丸があぁなるのも頷けるな、と思った
『……あなたも、良く頑張ったね』ﾎﾟﾝﾎﾟﾝ
ただそれだけの言葉
なのにとても暖かくて、心にゆっくり染み込む
撫でる手つきは優しくて、思わず泣きそうになった
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メグミ - 漢字を間違えて居ますよ,大倶利伽羅廣光ではなく本当は大倶利伽羅広光ですよ。 (2022年9月16日 2時) (
レス) @page33 id: 08246aac29 (このIDを非表示/違反報告)
Alba(プロフ) - え！？『神様の御用人』じゃないですか！！とうらぶ×御用人とか最高ですね！ありがとうございます！ (2021年6月25日 17時) (レス) id: f1f1c4633b (このIDを非表示/違反報告)
零月 - ありがとうございます！私も読んでる人が周りに中々いなかったので、そう思って貰えて嬉しいです (2021年3月7日 10時) (レス) id: e13128236a (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - すごく面白いです。まわりに｢神様の御用人｣を知っている人がいなかったので感激です！頑張ってください！ (2021年3月7日 10時) (レス) id: ee2ee390ab (このIDを非表示/違反報告)
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