7柱 ページ11
Aside
気配を消しながら“本丸”と呼ばれる建物を探索する
あちこち痛んでるし血だらけ
庭は草花は枯れてるし池は干からびてるし曇天って…
最悪だな
生気がないというか…空間そのものが死んでしまっているみたいに
なんというか、全くと言っていいほど“色”がない
別に血やらなんやらの色が無いって意味じゃあない
ただ、酷く酸化しているかのように
あの“鮮やかさ”や、生きとし生けるものの“輝き”がない
…人が、それを奪ってしまった…
あぁ、人とはいつまでも愚かなものだな
けど、いくらなんでも度が過ぎる
こんのすけ「……いませんね…」
『気配は感じる。弱いけどね
動けないか、動きたくないか、どちらかだろう』
どっちにしても最悪だけどね、ここの審神者が
早くなんとかしたいが……突っ込むわけにもいかない
私はここの何も知らない
いや、こんのすけから現状は聞いた
審神者の犯した罪の数々も…
けど何も“知らない”
だから、先ずは“知る”事からやらないと
でも…どうしたものか…
誰か、ここの刀剣男士に話を聞ければ良いんだけど
と考えながら進んでいると、強い血の匂いを感じた
気配は二人……かな？
この曲がり角の先にいるようだけど…
…斬りかかられる可能性はあるが、行くしかない
どのみち会わずになんて無理な話だ
それに…どうも懐かしい気配がする
弱くはあるが、知ってる気配だ
……嫌だな、こんなところで出会うだなんて…
だってそれは、君が傷ついているという証なのだから
曲がり角を曲がり、目に入った光景に動きを止めてしまった
そっか…やっぱり君もここにいたんだね…
出来ることなら、こんな再会はしたくなかったな
気配を消すのを止めたので、向こうもこちらに気付いた
ついさっきまで暴行でも受けていたのか
大きな体を黄緑色の衣に身を包んだ、おかっぱ頭に紫の瞳の彼は傷だらけで血を流し
壁に寄り掛かっている
それを心配する様子の、深い緑の長い髪と片側の隠れた綺麗な黄色の瞳の青年
軍服に白装束…かな？
彼は私に認識した途端、…大脇差だろうか。刀に手をかけた
まぁ、当然の動きだ
いきなり斬りかかってこない分、マシな方か
ただ、私はあまりそちらを気にすることは出来なかった
それだけ、衝撃を受けたから
殺気を放ち初めた青年に対し、“彼”は驚いたように目を見開いた
あぁ、覚えてくれてたんだね
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メグミ - 漢字を間違えて居ますよ,大倶利伽羅廣光ではなく本当は大倶利伽羅広光ですよ。 (2022年9月16日 2時) (
レス) @page33 id: 08246aac29 (このIDを非表示/違反報告)
Alba(プロフ) - え！？『神様の御用人』じゃないですか！！とうらぶ×御用人とか最高ですね！ありがとうございます！ (2021年6月25日 17時) (レス) id: f1f1c4633b (このIDを非表示/違反報告)
零月 - ありがとうございます！私も読んでる人が周りに中々いなかったので、そう思って貰えて嬉しいです (2021年3月7日 10時) (レス) id: e13128236a (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - すごく面白いです。まわりに｢神様の御用人｣を知っている人がいなかったので感激です！頑張ってください！ (2021年3月7日 10時) (レス) id: ee2ee390ab (このIDを非表示/違反報告)
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