双子の兄はアイドルです。

知る権利はある ページ27

『怒ってる？』



中「それは何に対して？」



『急にお兄ちゃんと入れ替わったこと』



中「なんか理由はあるんやと思うけど、あいつは怒ってたよ」



『だよね…連絡すごい量くるもん』



中「このまま会えへんなるとかそんなん違うよな？」



『それは無い、ツアー終わったらまた戻るって言ってたし』



中「なら良かった、俺ら大阪でのライブが中止になってん」



『みたいだね、さっきの友達が言ってた』



中「しげがさ、もう抜け殻みたいになっとんねん。ホームでは出来ひんしロックフェスも無くなったし、約束破られるし…ってあいつ飯も食ってない感じでさ…会うだけでもあかん？」



『申し訳ないけどツアーが終わるまでは会えない』



中「それはなんで？」



『あくまでも私はお兄ちゃんの代役、お兄ちゃんがいるのなら私はいつもの生活に戻るよ』



中「Aはさ、嫌々俺らと関わってたん？WESTにいる時、Aの気持ちはなかったん？」



『そんな訳っ…！』



中「じゃなんであかんの」




『淳太には関係ない…』



中「関係ないよ、でも俺らと関わってしまってんから知る権利はあると思うけど。」




『………っ、』



中「なんか言ってよ」



『言っても変わんないよ』



中「かもしれへん。でも、知りたい」





『….っ、離れるのが嫌になるから』



中「え？」



『あんまり近くにいすぎたら本当に離れる日が来た時、離れたく無くなるでしょ？今はその練習』



中「いつまでとか決まってるん？」




『1年って言ってたし夏までだと勝手に思ってる』




中「俺としげにバレたこと神ちゃんには言わんの？」




『言いたいなら言えば？』




中「言ってええの？」




『それで満足なら言ったら言いじゃん』




中「分かった、」



あれから淳太はすぐに帰って行った。



・
・
・



本当にお兄ちゃんに言ったんだろうか。



でも当の本人から連絡もないし
あの時は感情のまま、ああ言ったけど
優しい淳太は黙ってくれてるのだろうか。





「おい、大丈夫か？」



『あー、うん』



「今は俺とおんねん、他のこと考えんなや」



『そだね、ごめんごめん』


こいつは元彼で遊んできた男の一人
今は行為をする為の関係って感じ。



「俺とおっても楽しくない？」



『そんなことないよ？』



「久しぶりにホテル行かん？今彼氏おらんやろ？」



『あー、うん』

気分じゃないなぁ…



「んな、行こうや」



？「やっとおった」



・

俺の事だけ見てや→←抜け殻

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す