嫌う理由 ページ22
『別に嫌ってる訳じゃないけど…』
中「そんなに神ちゃんが嫌か?」
『淳太には関係ない』
中「わかりやす(笑)Aってさ、都合悪くなったり嫌なことあったら強がる癖あるよな」
『たかが3ヶ月一緒にいた淳太にそんな事言われなあかんねん』
中「あの時の美容院のお姉さん、優しかったのになぁ」
『はいはい、なんですか?』
中「お兄ちゃんの事嫌いか?」
『好きでも嫌いでもない』
中「答えになっとらんやん」
『答えって必要?』
中「なんやねんそれ」
『あはは…苦笑』
中「なんか悩んでることあるんか?我慢してることとか」
俺は気になってることを聞いてみた。
聞くなら今しかない
『どうだろうね、』
中「話せば楽になるで?」
『今更だよ?』
中「ええよ、話してみ」
『私ね、自分のお店持つことが夢だったの。』
中「美容院の?」
『んーん、全然違う』
中「違うん?」
『普通に古民家みたいなカフェをしたかった。もともと母子家庭で料理手伝ってたから好きだったし、家族でのご飯の時間が唯一大好きな時間で居場所だったから…そんな場所作れたらなって思ってた』
中「うん」
『なのに何でかな、気づいたらいつの間にか美容師になってて夢は夢で終わっちゃったんだよね。』
中「それってもしかして神ちゃんが関係してたりするん?」
『淳太って痛いとこついてくるよね。笑』
中「美容師なったのも神ちゃんの影響?」
『違うって言ったら嘘になるかな?笑』
中「そっか…なんか複雑やな」
『何でかは聞かないんだね』
中「聞いてええの?」
『酔い冷めたからもう1回付き合ってくれる?』
中「ええよ、好きなだけ付き合ってあげるわ」
それからまたAの家で二次会が始まった。
飲んでて分かった。
時折こぼす本音、この子 不安でいっぱいなんや。
昔から兄と比べられて生きてる人生
兄がジャニーズで周りから見られる目
兄目当てで言い寄ってくる学校の連中
神ちゃんがヘアアレンジ好きでやってるうちに自分が
美容師になっていたこと。
本当の夢諦めてしまってること。
中「そろそろ辞めとかな明日に響くで」
『好きなだけ付き合ってくれるって言った』
中「言ったけど、さすがに飲みすぎ。明日はライブの振り入れやで?」
『じゅんたぁ…』
最後には泣く始末…
この子本間に大丈夫かな?
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蒼乃碧(プロフ) - 素敵なお話ありがとうございました! (6月12日 13時) (レス) @page50 id: b2e7866667 (このIDを非表示/違反報告)
里李紗(プロフ) - WEST大好きです (2022年7月18日 21時) (レス) @page22 id: 309455b65e (このIDを非表示/違反報告)
butausa(プロフ) - 楽しみにしてます! (2022年6月29日 1時) (レス) @page1 id: aecc52ff1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Spica | 作成日時:2022年6月29日 0時