ただ君が好き。赤 (ページ14)

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#14.また一人、お兄ちゃんページ14

神「大阪に彼氏でもおるん？」

『え？』

神「いや、だって大阪帰るって…明日も昼からレッスンあるのに」

『あ〜…特に何もないですよ』

神「無いのに休憩中にずっと携帯気にしてたん？」

『バレてましたか…？』

神「いや、その、見てた訳ちゃうくて…なんというか…」

『おじいちゃん入院してて、いつどう急変してもおかしくない状況で気になるんです。朝早くに元気だったから余計に無理してるんじゃないかって。』

神「それ本間？」

『だからといってジャニーズに入るって決めたから疎かにすることは出来ないし、これでお給料貰ってる以上頑張らないといけないんで、お気になさらず』

神「もしかして心配で毎日大阪帰る言うてんの？」

『それ以外理由なんてないです。』

神「他の家族に任せたらいいやん」

『私しか居ないんです。うちの両親、私が小さい頃に事故で亡くなってそれから祖父母と暮らして去年祖母も亡くなって、身寄り私しか居ないんです。おばあちゃんの最期仕事で見届けれなかったから…後悔したくないんです』

神「そっか…」

『治療費とかも凄い費用かかっちゃうから節約しないといけないんですけどね…(苦笑)だから他に我慢出来るところは我慢しようと思って、ご飯お断りしてすみません。』

神「そーいう事やったんか」

『なんか暗い雰囲気にしちゃいましたね！話さないつもりがつい…社長と照史くんと神山さんしか知らないので他には言わないでくださいね！』

神「照史知ってんの？」

『社長と話してる所に遭遇して…今は色々照史くんに頼ってしまってますが、みんなに話すと迷惑かけるんで、聞かなかったことにしてください』

神「迷惑？」

『ただでさえ急に知れずの一般人ましてや女が入ってきて警戒してる中こんなこと話したら同情されたり、変に気に入られるための口実だとか思われたくないんで』

神「そんなん思わんよ。」

『認めてもらいたいとかそんなんじゃないんで、ただおじいちゃんが生きてる間。その間だけ黙ってて貰えませんか？ことが大事になる前にジャニーズ辞めるのでそれまで…』

神「わかった。でも条件がある」

『なんですか？』

神「俺にも頼って？」

『え？』

神「照史だけじゃ不安やろ？俺もできる限りサポートする。だから協力させて」

『でも、認めてないんじゃ』

神「女が入ることは認めてないよ、でもAなら認めてあげる」

『神山さん…』

神「駅まで送る」

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