王子との恋。橙 (ページ18)

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#18.事が落ち着くまでは… ページ18

小「Aおはよう！！」

『朝からどうしたの？』

小「みてみて！昨日のアメノチハレめっちゃバズってるねん！俺らめっちゃ人気なってる！！」

『うわぁ！なにこれ。RT1.3万件！？いいね1.8万！？』

小「やばいやばい！しかもな、俺とAお似合いやって！」

『なにかの見間違いや』

重「朝から隣で騒がしいなぁ」

小「ちょ、昨日のんバズってるねんって！！」

重「なんこれ！やばすぎやろ」

『当分落ち着くまでやめたほうがいいね』

重「そやな、とりあえず事が落ち着くまでやめとこか」

小「なんでなん！？こんなに人気なってんで！今やったら凄いことなるかもしれんで！」

重「俺らはそんな事求めてない。」

小「もったいないで」

重「もったいないも何も、趣味の一部に過ぎひんねん。」

小「Aもなんか言ってや！」

『私もしげと同じ考えだから、ごめんね』

小「なんなん2人してー」

重「浮かれすぎも良くない言うことや」

小「俺は昨日、Aに望って呼ばれてテンション上がってるねん！！」

『聞き間違いだよきっと(笑)』

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小瀧Side

俺は知ってる。
Aが俺を頼る時や弱ってる時は
のんちゃんじゃなくて望って呼ぶこと。

俺も小さい頃から2人といることが多かった。
でも俺よりもっと前から2人は知り合いで
2人の関係、2人だけの暗黙の何かがあるのも気づいてる。

"いつか"話してくれるだろう
そう思ってずっと待ってる。
だけど、その"いつか"が来ることは無い。

小さい頃と言っても、直接的に
俺とAが出会ったのは小学5年生の時。
しげと出会ったのはその直後。

Aに仲のいい面白い奴がいる。
そういって紹介してもらった。

案外良い奴で面白くてすぐに打ち解けた。

だけど、その時から俺の知らない何かが2人の仲にはある。

もしそれが"実は付き合ってる" とか言われたら
きっと俺のメンタルも持たないと思うけど。

中学に入ってすぐ、

「3人で路上ライブしやん？」

しげからの提案でギターを始め路上に立った。

初めはぐだぐだで、でもAとしげは
落ち着いてて何度か路上に立ったことあるような感じ。

しげが趣味で書いていた歌詞を3人で歌うことになり、
披露すると歌詞が認められて、ファンができた。

俺は些細な夢ができた。

3人でテレビに出たい。"デビューしたい"

俺の夢は叶わないんかな。

2人が抱えているモノってなんなんやろか。

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