王子との恋。 橙

#13.贅沢しない楽しさ ページ13

『着きました！』



桐「何ここ？ペットショップ？」



『はい！そうです！めちゃくちゃ可愛いんですよ！』



店長「あら、Aちゃん今日も来たの？学校は？」



『サボっちゃいました(笑)』



店長「ほんとにサボり魔なんだから、しげくんに怒られるわよ？」



『ちゃんと連絡しましたよ笑』



店長「長居はしちゃダメよ？制服なんだから」



『はーい』



桐「ここ常連なん？」



『そうですね(笑)動物嫌いですか？』



桐「いや、嫌いじゃないむしろ好き！フレンチブル2匹買ってるし」



『わんちゃんいるんですか！！凄い！羨ましい…』



桐「犬好きなん？」



『はい、大好きです！』



桐「そんな好きなら買ったらええやん」



『犬飼うのに凄いお金かかりますよね？笑』



桐「まぁ、そやなぁ…犬も予防接種とかもあるし」



『うちにそんなお金ないし、しかも両親出張に行くことが多くてほとんど家にいないので面倒みる人も居ないんですよ』



桐「親おらんくて寂しいとか思ったことないん？」




『小さい頃から親がいないこと多かったんで慣れちゃいました！』



桐「俺と同じやな…」



『桐山さんもご両親居ないこと多いんですか？』



桐「そうやな、海外で仕事してるからほとんどおらんかな…だから犬も買ってくれたんやろうし」



『わんちゃんのお名前なんて言うんですか？』



桐「シーサーとゴーヤって言うねん」



『めっちゃ沖縄ですね(笑)』



桐「俺沖縄が好きで、沖縄に救われてん。家族旅行で沖縄に行った時、旅行先で仕事のトラブル入って俺と使用人だけ残して海外帰ってん。その時に沖縄の海を初めて見て心がスーッとしたのがきっかけでそれから休みの度に沖縄の海行っとって…ダイビングのライセンスも持ってるねん」



『夢中になれることがあるって凄いですね！羨ましいです』




桐「あのさ…なんか色々疑っててごめん。」




『なんですか急に！謝罪は聞きましたよ笑』



桐「俺ほんまに人信じるの怖…『今日は忘れましょ？』




桐「え？」



『持ってる重荷全部忘れて、楽しみましょ？学生時代の楽しいし時間って今しかないんですから！ほら、次行きますよ！』




桐「あ、ちょっと」




『店長ー！また来ますね〜！』



店長「気をつけてな〜！2人にもよろしく〜」



『はーい！』






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