#モノじゃない ページ9
意をけして、流星くんの前で靴箱を開けると
見事に落ちてくる紙くず。
藤「これ、毎日？」
『うん』
藤「ふざけてんな、」
・
・
神「あれ、流星おはよう！どうしたん！？早いやん！」
藤「俺だってやればできる男やねん」
重「雨降るんちゃん笑」
藤「望にも言われてんけど、失礼すぎるやろ」
教室では一定の距離を保って…って思ったのは束の間
藤「A〜、次教科書ないから見せて」
そう言えば隣の席だったな…
居ないのが当たり前すぎて日常になっていた。
重「A…？」
神「いつの間に仲良くなったん笑」
藤「最近仲良くなってん、Aアホやから」
『いやいや、流星くんの方がアホでしょ！笑』
重「流星…ｯﾁ！」
ーーー
ーー
その日を境に本当に毎日一緒にいてくれた。
移動教室も登下校も。
たまに大ちゃんも一緒にいて、
2人もすっかり仲良しになっていた。
ある日の放課後、大ちゃんは部活で一緒に帰れなくて
先生に呼び出された流星くんを待っていた。
藤「1人やと危ないから、教室おって」
そう忠告を受け、教室で1人待っていた。
重「…あ」
『あ…』
気まづい人が教室に入ってきて、より緊張感が高まる。
重「いつから流星と仲良くなったん」
『重岡くんには関係ないでしょ』
重「重岡か…流星のことは名前で呼ぶのに何やねん！お前は俺のモノやろ！俺の言うことだけ聞いてればええねん！！」
『あたしはモノじゃない！』
重「それとも流星のこと好きになったんか？付き合ってんのか？」
『そんなんじゃ、』
藤「Aお待たせ〜、ってしげもおったんか！」
重「なぁ、流星」
藤「どうした？」
重「こいつは俺のや、そろそろ返してくれへんか？」
藤「いつからしげのモノになったん？」
重「こいつは俺に貸しがあんねん！」
藤「そんなん言うたら俺も貸しあるで？」
重「お前なんかしたんか？」
藤「お前じゃなくて、Aやろ？」
重「てめぇ、いくら流星でも俺に指図するなら許さんで」
藤「喧嘩ならいつでも買うけど、Aの前ではしやんで」
重「調子のんなや！っ、」『やめて！！』
………ほんの一瞬時が止まったように感じた
藤「A大丈夫か！？」
流星くんを庇って私が殴られたんだ。
重「お前が前に出るから…」
『ごめん、先帰るね』
藤「A！」
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作者名：Spica | 作成日時：2024年2月12日 9時
