#・ ページ39
重「ほんまあいつには適わんわ…」
神「ここで終わっててええの？」
重「ええわけないやろ。やっと会えたのに」
そう言って彼は歩き出した。
ーーー
ｺﾝｺﾝｯ
『はい』
重「ちょっとええか？」
『うん』
重「怪我痛むか？」
『これくらい大丈夫だよ』
重「転校した理由聞いた。なんで言ってくれへんかったん」
『ごめん、言えなかった』
重「そのお詫びでさ、俺のお願い聞いてくれる？」
『お願い？』
重「受験生って分かってるけど、1日くらいええよな？」
『まぁ、別に…』
重「8月31日、夏休み最終日に花火大会があるねん」
『うん』
重「一緒に行ってくれませんか？？」
『えっと…』
重「俺穴場スポット知ってるねん！18時に浪速神社の鳥居の前で待ってる」
『そのセリフ前にも聞いた』
重「来やんとか許さんからな」
『わかった、約束する』
重「それと連絡先、俺変わってないから連絡して。今何してるーとか何気ないことでもええし、どこかでAと繋がっておきたいから」
『いつからそんなキザなセリフ言うようになったの』
重「俺もともとこんなんやで、知らんかったん？笑」
『知ってるよ、』
重「大学どこ受けんの？」
『まだ決めてない』
重「俺も。俺勉強頑張るからさ、同じとこ受けようや」
『いいの？同じとこ受けても』
重「俺が同じとこ行きたいねん。候補あるならまたメールでもいいから教えて！俺ほんまに頑張るから」
『そのさ、急にそんなこと言われると本当に調子狂うんだけど…』
重「別に普通やんけ！他にも話したいこといっぱいあるけど、また連絡する」
『うん、待ってる』
重「お前も連絡よこせよ」
ーーーー
ーーー
車内side
『心配かけてごめんなさい』
末澤「ほんまやで、まったく」
母「気にすることないわよ、あなたが無事で本当に良かった」
末母「誠ちゃんなんて、飛び出して先に行こうとするんだからね〜」
末澤「そりゃ、心配になるやろ。いきなり正門から連絡きた思ったら拉致されてって話聞かされて… 」
『心配かけてごめんね』
母「重岡くんとは話せた？」
『うん、花火また誘われちゃった』
末澤「はぁ！？あの状況で！ありえへん！大阪は危ないで！」
末母「誠ちゃん、うるさい」
母「楽しんでいっておいでね、」
『お母さん、ありがとう』
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作者名：Spica | 作成日時：2024年2月12日 9時
