#・ ページ36
重「おれ、目開けていいよなんて言ってないで」
『なんで、何でやり返さないのよ！』
重「お前こそ、なんでこんな傷ついてんねん」
藤「ごめん、しげ。守れんかって」
神「なんで俺らのこと守ったん」
『私も重岡くんの大切な仲間の一員だから。…だから、重岡くんの仲間は守らないと』
重「だからってやりすぎや！」
神「俺、ほんま酷い事ばっか言ってたよな。ごめん。見直した」
『重岡くんも見直してくれた？私、やれば出来るんだよ？』
重「そんな震えながらよう言うわ」
西畑「Aとりあえず、病院行こ。迎えお願いしたから」
『警察呼んだのは大ちゃんでしょ？』
西畑「正門にお願いして、直ぐに誠也くんが動いてくれたらしい。こっちまで迎えに来るって」
『あーあ、また、怒られちゃうな…』
重「俺も親御さんに一緒に謝るわ。巻き込んだし、」
『いいよ、怒られちゃうし』
重「一緒に怒られよ」
『そんな優しいと調子狂うんだけど』
重「俺、いつでも優しいで」
『どの口が言う、怒ってるくせに。』
重「怒ってるよ、色々と」
『ほら、だからここでお別れしよ？』
重「ここで別れたら一生もう会えん気するから嫌や」
『…ほんとずるい。』
ーーーー
ーーー
それから4人で病院へ向かった。
叩かれた時に作った傷と殴られた痣。
診察室で消毒してもらって、全治1ヶ月。
隣で消毒してもらってる重岡くんは
「俺、全治3ヶ月やってー笑」と歯を見せて笑う。
ずっと見たかった。そのクシャッと歯を見せて笑う姿。
重「いたたたた、もっと優しくしてや！」
「これでも優しくしとる！」
重岡くんは、ここの常連さんみたいで
お医者さんとも仲が良さそう。
『来てくれてありがとう』
重「そりゃ、お姫様が誘拐されたなんて聞いたら飛んでいくやろ。」
『私いつからお姫様になったの』
重「これからなるんや」
ほら、そうやってまた私を期待させる。
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作者名：Spica | 作成日時：2024年2月12日 9時
