WEST SIDE STORY 赤 (ページ3)

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#迫り来る恐怖ページ3

学校終わり、決まって行くところがある。

それは市民図書館。

別に勉強したいとかそんなんじゃない。
ただ家に帰りたくないだけ。

帰りたくない理由を勉強に置き換えて閉館時間まで
毎日居座ってる。

その日の帰りに事件は起きた。

いつもは何も無い帰り道、でも今日は違った。
1つ街灯が切れていて少し薄暗くなっていた。
なんか嫌な予感がする。

「なぁ、姉ちゃん。俺らと遊ぼうや」

こういうのってだいたい嫌な予感当たっちゃうんだよな…

こういう時は無視が一番。

「おい、何無視してんだよ！！女捕まえろ」

気づけば夢中で走ってて、でもすぐに捕まっていた。

「手間かけんなよ〜」

『いや、離して！！』

「いいねいいね〜、そそるね〜」

『だれか、誰か助けて！！』

「叫んでも無駄さ、この時間人はあんまり通らないんだよ」

『お願いっ、誰か』

「何やっとんねん」

「誰だてめぇ」

『…しげおかくん？』

重「寄ってたかって嫌がってる女の子を捕まえて何が楽しいねん」

「お前みたいなガキにはまだ分からんみたいやなぁ」

「俺らはこの子と楽しいことするねんから邪魔すんなよ、ガキが！」

重「そんなにその子が欲しいなら俺と相手してくれや、俺に勝ったら見逃したるわ」

鈍い音と共に争いが始まった。

本気の殴り合いってこんな感じなんだ。

学校で行われてる暴力とは違って迫力があった。
それと同時に募る不安と恐怖…

今更だけど、震えが止まらない…

重「おい、おい！」

『っ…！！』

重「大丈夫か？」

『重岡くん、怪我は！？』

重「こんなん弱すぎて話にならんわ、怪我なんか無いよ」

『良かった…本当に良かった…』

重「お前こそ震えてるけど大丈夫か？」

『私は大丈夫です、すみません助けて頂いて。本当に感謝してます！ありがとうございました！』

重「あ、ちょっ…！おい落し物…あいつ確かクラスメイトの…」

……
…

『ただいまっ』

母「おかえりなさい、ご飯出来てるわよ」

『うん、手洗って着替えてくる』

まだあの恐怖が頭から離れない。

怖い…

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