シェアハウス紫 (ページ10)

今日:16 hit、昨日:39 hit、合計:31,060 hit

はじめまして…じゃないページ10

久しぶりに動きまくった身体はもうヘトヘト。

家に帰るとまだ誰も帰っていないのか電気は真っ暗だった。
渡された鍵を鍵穴に入れて中に入ると
玄関に見知らぬ靴が置いてあった。

電気は真っ暗なのに人の気配がして
恐る恐るリビングのドアを開けた。

『あの〜…誰かいますか…？』

「ん、誰や！？」

『うわぁ！』

「あ、ん？」

『えっと、すみません、怪しいものじゃ…』

「え、あんたなにわ食堂に居たお姉さんやん！」

『ん？』

「まってな、ブレーカー落ちてて付けるわ」

部屋の電気が付いて改めてお顔を見るが今日会った記憶はない。

「もしかして淳太が言うてたここに住むことになった子？」

『多分そうです、長尾Aって言います』

重「俺、重岡大毅！何年か前にさ、なにわ食堂ってとこで働いてなかった？」

『大学生の時に…』

重「やっぱり！俺常連やってん！新卒でなお金ない時、安くて美味しいって有名やったから通っててん！」

『すみません、あんまり覚えてなくて…』

重「そりゃそうやんな！お姉さんほぼ毎日おったし頑張ってたから何か覚えとったわ笑」

濵「ただいま〜、おぉ！しげ帰っとたんか！」

重「うん、直帰してきた」

濵「この子連絡したAやで〜」

重「おん、よろしくA」

『よろしくお願いします』

重「しげって呼ばれてるからしげでええで」

「ただいま〜」

『はじめまして…っあ』

小「え、Aやん！」

『なんで居んの！？』

濵「なになに知り合い？」

小「高校の時の先輩的な」

『的なじゃなくて先輩なの』

大吾だけじゃなくてこいつ、小瀧望も高校の後輩で
2人揃って私の事を呼び捨てしていた。
先輩と思われてないのか、めちゃくちゃタメやし、

私にだけ扱いが雑。

小「名前は同じやな思ったけど、まさかAとは…俺ラッキー」

『私は最悪』

小「なんでや！嬉しいやろ？」

『全然』

小「またまた〜」

こんなやり取りをしているとみんなが帰ってきて
照史くんが全員分のご飯を用意してくれた。

藤「2人とも知り合ってたとか凄すぎん？」

『本当にびっくりですよね』

桐「てか、初出勤どうやったん？」

中「初出勤？」

桐「友達とこの手伝い行っとってんな？」

神「なにそれ、そんなん聞いてないけど！」

『昔話しながら楽しんでました笑』

神「聞いてないって」

・