【降谷零】JKと自称探偵

第四話 1/5 ページ20

【JK視点】



「どう？ 結構いいお店でしょ〜」


「め、めちゃくちゃいいお店だね〜」


「でしょ〜？ 注文お願いしま〜す」



予想はしていたけど本当にここにくるとは.......。

喫茶ポアロめ。

私は数時間前の自分を殴りたくなっていた。


放心状態気味の私は注文を取っている見覚えのある女性を見つめる。
すると彼女は視線を感じたのか私の方を向いて微笑んだ。



「え、天使」


「えっ？」


「あぁ梓さん！ この子は今日転入してきたばかりなんです！」


「そうなの蘭ちゃん？」


「は、初めまして。一条Aです」


「梓さんはポアロの看板娘なのよ」


「もう園子ちゃんったらやめてよ〜」



うん、しってる。

めっちゃ美人なんですけど。


梓さんは片手を頬に当てて少し嬉しそうに笑うとカウンター奥へと戻っていった。



「今日はいないんだね〜安室さん」


「ぶっ」


「ちょっと、大丈夫？」


「ごめんごめん」



吹き出しそうになった私に蘭ちゃんティッシュを手渡す。

優しいなあ蘭ちゃん、すこ。

ティッシュで口元を拭きながら園子の話に耳を傾ける。



「会いたかったなあ、安室さんに〜」



いや今一番会いたくない。



「園子には京極さんがいるでしょー、そんなこと言っちゃダメよ」


「京極さんって、負けなしで有名な空手家の京極真のこと？」


「そうよ！ さすがのAでも真さんことは知ってるわよね〜」



うん、ライフルの弾避けられるとんでもない男でしょ。

柱を倒して、てこの原理使って超越した飛躍を見た時には衝撃的すぎて怪盗キッドに同情したわ。

第四話 2/5→←Why is red not good?

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す