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第二話 5/5 ページ12

【JK視点】



必要なものを大体揃えることが出来た私だが満足と言われたら満足ではなかった。
むしろ不満しかない。

降谷さんは何故か赤色と黒色を毛嫌いしている。
多分理由は一つ。
“赤”井秀一と“黒”ずくめの組織が連想されるから。


どんだけ嫌ってんだよ、子供かよ。


しつこく白を勧めてきたことを帰りの車で降谷さんに言及した。



「降谷さんの好きな色って、白ですか?」



と聞いたところ、ハンドルをギュッと握りしめて「さあ、どうだろうね」と横目で私を捉えて笑みをこぼした。


その横顔があまりにも純粋で綺麗だったから。
私は彼から目を離せることなく、発進した車に体を揺らした。



.☆.。.:.+*:゚+。 .゚・*..☆.。.:*☆*。.☆.。.:.+*:゚+。 .゚・



すでに日が暮れて辺りが薄暗くなった頃、私と降谷さんは駐車場で少し駄弁っていた。



「君は無地が好きなのか? 今日買ったものはほとんど無地だが」


「私が買ったというよりも降谷さんが誘導したんですけどね?!」


「君が僕の嫌いな色を選ぼうとするから」


「好きなもの買えって言いましたよね?!」



そうだったな、と笑い飛ばす降谷さんに私まで笑ってしまった。

それからは質疑応答という形で長引いたところに、降谷さんの携帯が私たちの時間を邪魔した。



「すまない、先に戻っていてくれ」



手渡された鍵を受け取って素直に車から降りると、降谷さんは真面目な顔をして電話をしていた。

お仕事かな、なんて思いながら後部座席のドアを開ける。

降谷さんの声は先程まで私と話していたトーンとは違って、少し低めの威圧感があった。


ぼーっとする私に降谷さんは「すぐ行くから」と口を動かして私を一瞥した。

そんな彼を横目に私は持てる限りの荷物を持って階段を上がった。



部屋に着いた私は手渡された鍵を見つめて静かに目を閉じた。

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設定タグ:コナン , 降谷零 , トリップ   
作品ジャンル:恋愛
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榊 リョウ(プロフ) - akumaさん» ありがとうございます!精進してまいります! (2019年3月31日 20時) (レス) id: 6d0dbddaea (このIDを非表示/違反報告)
akuma(プロフ) - 凄く面白いです!続きはやk((。頑張って下さい! (2019年3月21日 23時) (レス) id: f48d4cbf1b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:榊 リョウ | 作成日時:2019年3月16日 15時

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