10話。 ページ11
「中々気がつかないものねえ…」
彼女が入り込んだ空間が、
『鏡の世界の中の鏡の世界』
であることに。
「よほど帰りたい事情があるのね…」
「理由は何かしら?」
「ああ、滑稽だわ…帰り道なんてないのに…」
含み笑いを浮かべ同情をするような言い方をしている彼女は勿論
同情などしていない。
____
鏡の世界に1人、
迷い込んでいる少女……
………少女の望む未来は
訪れるのか___
____
どうしよう…
完全に迷った…
誰もいない
二人と、はぐれてしまった……
1人になると、
こんなに寂しい気持ちになるんだね…
『私…ここから出られるのかな…?』
少女の呟いたその言葉は、
雑音によって掻き消された。
____
私の帰る場所は何処?
果たしてそれは、存在するのか。しないのか。
早く帰して……
何度言っても
何度叫んでも
__届かないこの言葉が恨めしくて。
空に伸ばしたこの手も空をきって
この手までもが恨めしい。
何もかもが嫌になっても
この世界は続くのか。
全てが嫌になって、歯で指を噛んだ。
血が滲んだけど、何故か痛くなかった__
____
この世界は?
私が、元の世界に戻りたい理由は
一体なんなのだろう…
2人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
plant* - rinne*さん» はいっ、読ませていただきます!!更新待ってます! (2016年3月2日 14時) (レス) id: fe40888a85 (このIDを非表示/違反報告)
rinne*(プロフ) - plant*さん» ありがとうございます!残りの二人の文才がすごすぎたんです笑ほんとにありがとうございます!こ、これからも読んでくださると嬉しいです…!! (2016年2月21日 16時) (レス) id: ffba06a939 (このIDを非表示/違反報告)
plant* - すごく面白いです! 描写?とかいろいろ細かくて…! 話に引き込まれました!更新頑張って下さい!!! (2016年2月21日 16時) (レス) id: fe40888a85 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:凛音、瀬戸有菜、ウサラギ* | 作成日時:2016年2月2日 13時